偽サイトが現れるのはエイプリルフールだけではない!

風刺やジョークを目的にした偽物サイトがあれば、他人のお金を巻き上げるための偽サイトもあります。見分け方を知りましょう。

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エイプリルフールには虚偽ニュースを目にするチャンスが増えます。主要メディアがジョークを効かせたヘッドラインを掲載するし、風刺やおふざけでいっぱいのエイプリルフール専用サイトも立ち上がっているでしょう。しかし、中にはジョークのためではなく、金銭詐取を目的としたサイトもあります。

風刺ニュース

風刺ニュースというジャンルは、150年もの歴史があります。その祖といえる人々のうちには、かのマーク・トゥエインがいます。インターネットによってこのジャンルは新たな命を得、現在では主要メディアのパロディを専門としたサイトが数多くあります。こうした風刺ニュースのサイトは、いかにも信頼できそうな見た目に作られていて、通常のニュースサイトと同じ原理に従っているため、本当のニュースだと勘違いされることもあります。

ニュースサイトにアクセスしたら、アドレスバーを確認しましょう。 なじみのないサイトのニュースは、すぐに信じないこと

有名な風刺ニュースサイトは世界中に多々あります。日本であれば虚構新聞が代表格でしょうし、英語ソースであればThe OnionThe SpoofThe Borowitz ReportWorld Daily News ReportPrivate Eyeが世界的に有名です。最後の3つは特に「危険」と言えるかもしれません。虚偽の風刺ニュースを配信するサイトであることが、名前からだけでは判断がつかないからです。本当ではないニュースを本当のニュースと区別するには、膨大なる常識を総動員しなければなりません。The Borowitz Reportにいたっては、The New Yorker Magazineに間借りしています。

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多くの訪問者は、ニュースを額面通りに受け止めがちです。だまされないように – 風刺や偽のニュース(どちらなのかは気分次第で受け止め方が変わるでしょうが)を、あまりなじみのないサイトで見かけたなら、まずはGoogleで情報の裏を取りましょう

あなた自身に関するニュース

この手の悪ふざけは2000年代にメジャーになり、今なお存在しています。特定の人に関する虚偽ニュースを生成するジェネレーターがあるのです。一般的なのは、ターゲットとなる人の名前と何らかのデータを結びつけ、あたかもニュース記事のように見せるタイプです。たとえば「、ハンバーガーダイエットで100ポンド増量」といった具合に。

自分自身について書かれたニュースを見かけたら、ほぼ間違いなくいたずらです。チェック方法は簡単。使っているブラウザーのアドレスバーで、その「ニュース」サイトのドメイン名だけを残して後の文字をすべて消去してみましょう。おそらく、ジェネレーターの入力画面が表示されるはずです。

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あなたのお金に関するニュース

さて、ここからはまじめな話です。この手の偽サイトは年中無休で活動しており、とても危険なのです。たとえば、銀行や決済システムなど金融機関のサイトを装った偽サイトを例にとってみましょう。ある日、ショッキングなメールを受け取るところから始まります – ローンの承認が下りなかった、あなたの口座で不正な取引が確認された、あなた宛に金銭の振り込みがあった、クレジットカードがブロックされた…云々。こういったメールには詳細が書かれていないのが一般的で、詳細を知るにはリンクをクリックし、アクセス先の銀行サイトで名前やパスワード(時にはクレジットカード番号まで)を入力しなければなりません。ここでポイントなのは、メールに書かれていたリンクが、偽物の銀行サイトへのリンクだということです。見た目には本物のサイトと同じですが、ここで入力した情報は、あなたのメインバンクではなく犯罪者のもとへ送られるのです。この手の詐欺は「フィッシング」と呼ばれ、今では非常によく見られます。銀行の偽サイトだけでなく、大手オンラインショップや予約サイト、FacebookやGoogleやiCloudのような超有名どころのサービスの偽サイトも存在します。

フィッシングメールやフィッシングサイトには、いくつか特徴があります。よく注意して観察しましょう:

  • メール冒頭の導入部分に、受取人(あなた)の氏名をきちんと記載したご挨拶的な文章がない
  • メールそのものに、口座番号やカード番号が具体的に書かれていない
  • メールに詳細が記されておらず、重要な詳細を知るにはリンクをクリックしなければならないようにできている。「すぐに行動を起こさないと大変なことになる」と匂わせるような文章を伴うことが多い

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この基準に照らし合わせれば、フィッシングメールの3分の2はゴミ箱行きとなるでしょう。まだ判断がつきかねるときは、ブラウザーを立ち上げ、その銀行/ショップ/サービスのWebサイトURLを手入力してみてください。メールにあるリンクは、クリックしないようにしてください。アクセスしたのが安全なサイトかどうかは、アドレスバーに緑色の錠マークがあるかどうかで判断できます。錠マークがあれば、データ保護が講じられたHTTP接続で接続中です。また、マークの横には、このWebサイトの管理元である会社の名前が表示されます。

もっと確実にオンライン決済プロセスを守りたい方には、オンラインでの金銭取引の保護に特化した機能を活用することをお勧めします。カスペルスキー インターネット セキュリティ(カスペルスキー  マルチプラットフォーム セキュリティのWindows対応プログラム)には、「ネット決済保護」機能が搭載されています。

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