アクティベーション回数の上限とは

製品の再インストール時に「アクティベーション回数の上限を超過」というメッセージを見たことがあるかもしれません。このエラーの意味と解決方法を説明します。

アクティベーション上限

カスペルスキー製品のライセンスに関する記事の締めくくりとして、よくあるケースをもう1つご紹介したいと思います。あなたがシステムの再インストールを行っているとしましょう。アンチウイルス製品を入れないわけにはいきませんよね。インストーラーを起動して、ライセンス番号を入力しました。でも・・・このメッセージは何でしょう?

多くの場合、このメッセージの原因としてお客様が考えるのは(私は何度も耳にしてきたのですが)、ライセンスがインストールされたコンピューターが多過ぎるということです。「そうだとしたら、誰かが私のライセンスを盗んだに違いない!うちのコンピューターは1台しかないのだから!」 どうぞ落ち着いてください。場合によっては、コンピューターの台数ではなく、アクティベーションの回数が重要なこともあるのです。同じコンピューターでアクティベーションした場合も同様です。

アクティベーションエラー(超過)

いつものように、まずは公式の文書から見ていきましょう。使用許諾契約書には次のように書かれています。「3.1. お客様がご自身の端末に変更を加えた場合、あるいは、端末にインストールされたほかのベンダーのソフトウェアの変更を行った場合、本ソフトウェアの再アクティベーションが必要となる場合があります。また、再アクティベーションの回数には権利者が制限を設ける場合があります。

言うまでもありませんが、この制限は海賊版対策として設けられたものです。もちろん、異常な回数のアクティベーションが行われるとカスペルスキーのサーバーが反応しますが、それにはある程度時間がかかることもあります。ライセンスの悪用を防止するため、アクティベーション回数の特殊なカウントが導入されました。特定のライセンスコードが既定の上限に達すると、上のエラーメッセージが表示され、そのライセンスを使えなくなります。

特定のライセンスコードの上限に達すると、エラーメッセージが表示され、そのライセンスを使えなくなります

では、「既定の上限」とは具体的にどのようなものなのでしょうか?この仕組みが導入された当初は極めて高い上限が設定されており、1ライセンスコード当り100回のアクティベーションが可能でした。2台版ライセンスの場合にこの上限を超過するには、両方のPCで毎週末、1年にわたって再インストールを繰り返すことになります。当然ながら、この機能による海賊版対策は効率が悪かったので、さらなる研究が行われました。「世界規模での海賊行為の分析」とでも言うべきものです。その分析の結果、地域ごとにソフトウェア海賊行為のレベルが設定され、各地域に独自のアクティベーション回数の上限が設けられました。そのため、エラーメッセージが表示されるまでに何回の再アクティベーションが可能なのかは、一概には言えません。上限の回数は、海賊行為の状況に応じて定期的に見直しが行われているからです。言えるとしたら、アクティベーション回数は2回(紙切れに手書きされたライセンスコードがジャガイモ500グラムくらいの値段で売られている地域)から50回(海賊行為がそれほど横行していない地域)の間ということくらいです。

でも、システムの再インストールが推奨される場合もありますよね。テクニカルサポートの人に勧められることもありますよ。

確かにその通りです。しかし、そもそもコンピューターの問題を解決する手段はシステムの再インストールだけではありません。他にも、製品ライセンスの合法的な所有者であれば、いつでもテクニカルサポートに手助けを求めることができます。覚えている方もいると思いますが、以前の記事で、ライセンスコードが書かれた紙を期限が切れるまで保管しておくことが重要だとお伝えしました。ライセンスコードのカードが役立つのは、まさにこのような状況です。ライセンスコードが書かれた実際の文書の写真かスキャン、あるいは、オンラインストアからのコードが書かれたメールを送ってください。ライセンスコードが悪用されたという証拠が何もなければ、カスペルスキーのスペシャリストがライセンスアクティベーションの回数をリセットし、現在のすべてのアクティベーションを取り消します。コードが盗まれて10か国で20台のコンピューターで使われている場合は、ブロックすべきコードの代わりに新しいコードが提供されます。とはいえ、最近ではライセンスコードの不正使用が減ってきています。これはもちろん、企業にとっても、その製品を購入する大切なお客様にとっても良いことです。

テクニカルサポートの依頼でアンチウイルスを再インストールする場合や最新バージョンにアップグレードする場合については、製品のアンインストールを[スタート]メニューから行い、コンピューターにライセンス情報を保存することを選択すれば、アクティベーション回数が増えるのを避けることができます。この場合、ライセンスコードは後でカスペルスキーのインストーラーによって使用され、アクティベーション回数は変わりません。ただし、オペレーティングシステムを完全に再インストールした場合や、特殊なユーティリティを使ってシステムを削除した場合は、この限りではありません。

ではまとめます。上の写真のエラーメッセージは、あなたのライセンスが別のコンピューターで使われているということではありません。ライセンスコードを使用した回数が多すぎるということを通知するものです。この問題を解決するには、Kaspersky Labのテクニカルサポートに連絡して、ライセンスコードが書かれた紙のコピーを送る必要があります。

しかし、カスペルスキー製品は多くのコンピューターで問題なく動作するので、再インストールが必要になることはほぼないでしょう。カスペルスキー製品で良い体験を!

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