スマートフォンやタブレットが登場したことで、私たちは以前よりも増して出張時に会社のネットワークへアクセスできるようになりました。しかし、その他のプラットフォーム同様、こうしたモバイル技術はハッカーからの攻撃を受けやすく、出張中も自分自身とデバイスを守る対策をしなくてはなりません。今回は、そのための8つのヒントをご紹介します。
- IT 部門に問い合わせる:IT 部門には、攻撃者にさらされることなく、最も重要な情報や、時には機密性の高い情報へアクセスするための戦略やツールがいくつかあります。対策を整えるのに時間がかかるものもあるので、出張時は余裕を持った日程で事前に打ち合わせをしましょう。
- モバイルデバイスを置いていく:直感的に納得のいく対策ではありませんが、モバイルデバイスには往々にして重要なデータが保存されています。データを保存できないタイプのプリペイド形式の携帯電話は、安くて安全な代替物になります。
- SIM カードを変える:SIM カードは、個人情報や重要な情報をすべてモバイルデバイス内に保存するための、取り外し可能なチップです。出張用に別途用意しておけば(大抵の国際空港内のショップで販売されています)、デバイスが紛失・盗難にあってもデータの一部を守ることができます。ただし、デバイス内のデータの大半は内部ストレージに保存されており、これらを守ることはできませんので注意してください。
- WiFi を信頼しない:オープンな無線ネットワークまたは公共の無線 WiFi スポットは、何が何でも避けてください。ホテルや公共のネットワークは、情報の盗難や通信の傍受を目論むハッカーにとって格好の的です。インターネット接続が必須であれば、VPN(仮想プライベートネットワーク)を設定して安全に自社サーバへ接続できるよう、IT 部門に申請してください。または、ノート PC 用の 4G データ通信カードの使用を申請してください(方法はヒント 1 のとおり)。
- Google Voice を使用する:無料の VoIP 通信(Voice Over IP、インターネットを利用した通話技術)は、渡航先の電子通信では得られないセキュリティを提供します。中でも Google Voice は最適な選択肢です。Google のインフラストラクチャ上で通話することは、ハッキングまたは監視対象の可能性がある海外の通信網を利用するよりもはるかに安全です。一部の政府は、Skype を使って利用者を盗聴しているという話もあります。
- 通信サービスに目を配る:3G サービスが利用できる海外に出張している際に、突然 2G サービスに切り替わったら注意してください。2G は傍受が非常に簡単で、自称ハッカーはデバイスを強制的に 2G 通信へ切り替えることでデータを盗もうとします。
- 鍵をかける:物理的なセキュリティ対策ほど確かなものはありません。ホテルのドアには必ず鍵をかけ、可能であれば貴重品は室内の金庫にしまってください。デバイス自体を盗られてしまえば、デバイスにカスペルスキー モバイル セキュリティまたはカスペルスキー タブレット セキュリティなどをインストールしていないかぎり、一巻の終わりです。両製品は、紛失・盗難にあったデバイスをリモートからロックし、ワイプする機能を提供します。
- 隠語を使う:不安でたまらない人は、通話時の会話を工夫しましょう。たとえば、「超極秘で進めているマイクロプロセッサのプロトタイプの設計はどうなっている?」を「子供たちの調子はどう?」に言い換えれば、盗聴者を煙に巻けるかもしれません。通話の相手の技術者も話に乗ってくれることを祈っています。