良い点
素晴らしいデザイン
まず、Windows 8スタイルの見た目は最高です。非常に軽く、すっきりしていて、シンプルです。そんなユーザーエクスペリエンスを実現できたのは、「軽い・すっきり・シンプル」という黄金律に開発者が従ったからでしょう。
もっとも、私たちはWindowsのインターフェイスがいつもすっきり洗練されたものではないことを知っています。これはMicrosoft社のせいではありません。使い始めてから数日後には、デスクトップは今とほぼ同じ状態になっていると思います。大量のアイコン、ファイル、メディアで埋め尽くされ、どこに何があるかも分からない状態です。今はまだアイコンが小さいので、目当てのものを探し出すのは簡単です。しかし、新しいWindows 8インターフェイスのアイコンはやや大きくなっています。デスクトップに置けるものは限りがあるということです。
Windowsストア
Microsoft社がこの名称を採用したのは、少し不思議です。Microsoftマーケットプレイスであれば、例の某社©のアプリストアと響きが被らなかったように思います。それはともかく、WindowsストアはMicrosoft社にとって素晴らしい一歩となるでしょう。Windows 8スタイルのインターフェイスでは、ジャンル別、種類別、人気度などから無数のアプリへ非常に直感的かつシンプルにアクセスできます。すでにiOSやAndroidを利用している人であれば、これはかなり使い勝手のよいアプローチであることをご存じでしょう。
タスクマネージャの改善
Microsoft社はWindowsでの作業を本当にやりやすく改善しました。Windowsを起動すると、これまでのような、サービスが利用できないアプリやステータスメッセージといった不要なアイコンはなく、実行中または応答不能のアプリのみが表示されます。詳しい人であれば、バックグラウンドで何が実行されているか詳細を確認できるよう、レイアウト変更することも可能です。そして何よりも、クリックしたアプリを停止したい場合は、[閉じる]をクリックするだけで消えてくれます。もう「本当に停止しますか?」という画面に不安をかき立てられることはありません。
新しいパスワード方式
正直に言いましょう。人間誰もが面倒くさがりです。パスワードに飼い猫の名前を使うのは危険で、「@_E#23$Ssdcnlse_ws@#$dnkj23」などの方がより安全と専門家に言われても、ほとんどの人は最初のオプションのままでしょう(2つめのオプションを使っていない方に、500円。やっぱり。使ってないと思いましたよ)。新たなパスワードおよび認証方式を採用したMicrosoft社の取り組みは、ぜい弱なパスワードをユーザーに使わせない上で正しい方向性だと思います。
悪い点
マウス操作が微妙
Windows 8スタイルのインターフェイスは、マルチタッチディスプレイ向けに設計されました。マウスで操作した場合、簡単で直感的とまではいきません。タブレットやスマートフォンであれば、指でスワイプして別のウィンドウやプログラムに移動できます。同じコトをマウスのポインタでやろうとすると、ろくな結果になりません。
Windows 8アプリのデータに関する疑わしい使い勝手
Windows 8アプリは有益ですが、良いことばかりではありません。まず、アイコンに表示できる情報量は制限されています。通常はテキストで1~2行です。Windows 8デスクトップで40程度のアプリを実行している場合、正直それほど情報は表示されません。2つめに、人間の脳はあまり注意深くありません。各アイコンに表示されているのが一部の情報だけでも、一度に取り込むには多すぎます。フルに埋め尽くされたWindows 8デスクトップから特定のアプリを1つだけ探し出すことは、到底無理な話です。
混乱を招くマルチタスク
内容を比較するために、同じ画面上で2つのファイルを開いたことはありませんか。Windows 8では、諦めてください。これまでのような操作はできません。Metroアプリでこれを実現するには、ワークエリアにファイルをドラッグします。そうすると、そのファイルは画面の横に畳んで表示されます。ほとんどの場合、これはまったく使いものになりません。
常に全画面表示
デフォルトで全画面表示なのは、うっとうしいものです。たとえばInternet Explorerを起動した場合、全画面表示で立ち上がります。これを変更することはできません。慣れて受け入れるしかありません。誰もが一目で気に入るような仕様ではないので、慣れるまでに時間がかかりそうです。