大きなイベントには、必ずサイバー犯罪者が集まってきます。今月開催されるサッカーワールドカップも、例外ではありません。犯罪者にとっては、サッカーファンからお金や個人情報を手に入れる絶好のチャンスなのです。今回は、そんな犯罪者たちに一本釣りされないようにするためのヒントをご紹介します。
- ほとんどの人は観戦チケットを確保済みだと思いますが、これからという人、それも個人で現地観戦するつもりの人は、格安チケットに手を出さないようにしましょう。試合の正規チケットは、FIFAのWebサイト以外では買えません。観たい試合が売り切れ?それは残念ですが、チケットをインターネットで探すのはやめておきましょう。公式サイト以外の場所で売られているチケットは、手を出したくなるような価格が付いている場合は特に、トラップである公算が高いのです。お金は持って行かれてチケットは手に入らない、ということになりかねません。また、試合のチケットが個人にひも付いていることも忘れないでください。スタジアムの入り口で身元を証明するものの提示を求められるでしょうから、身分証とチケットに印刷されている内容が一致しない場合は入場できません。
- 届いたスパムメールから誘導されるショップで、グッズを買わないようにしましょう。試合が近づくと、ワールドカップ関連グッズの特販情報を知らせるメールがあふれるほど届きます。法外な高値で買わされるなら、まだいい方です。そもそもこのようなショップは実在せず、スパムメールを送ってきた何者かがお金を巻き上げるだけ巻き上げて、闇へと消えてしまうかもしれません。
- くじ引きや懸賞をうたったスパムメールに、だまされないでください。ワールドカップのスポンサーのふりをしたサイバー犯罪者が、無料の観戦旅行やゲームを餌に詐欺を働く可能性があります。もちろん、中には本物の懸賞もあるでしょう。しかし、このようなメールの大半はフィッシングで、観戦旅行やユニフォームを手に入れるチャンスと引き換えに、個人情報を提供させようとするものです。中にはさらに悪質な、「リンクをクリックして必要なデータを入力すれば、人気のゲーム『FIFA 2018』を無料でダウンロードできる」としてゲーム配信サイトOriginのアカウント用ログインIDとパスワードを盗み取る詐欺もあります。
- 安く利用できる宿泊施設や航空券をオファーしてくる怪しげなWebサイトは、利用しないでください。宿泊施設や航空券を予約する際は、信頼できると分かっているWebサイトを利用しましょう。その場合でも、そのWebサイトが本物であることを必ず確認してください。近頃は、データの横取りを狙うフィッシングサイトが巧妙化していて、ぱっと観ただけでは本物と見分けが付かないことがあります。この手の怪しげなWebサイトについては、以前の記事で詳しく説明しています。
- 試合をライブ中継で観たい場合は、必ずFIFA公式パートナーのWebサイトを利用しましょう。試合をストリーム配信するWebサイトの中には非公式なものもありますし、たちの悪いマルウェアやWebマイナーに感染させようと狙うWebサイトもあります。安全が第一ですから、Webアンチウイルス機能とフィッシング対策機能を備えたセキュリティ製品をインストールしておきましょう。カスペルスキー インターネット セキュリティも、そういった製品の1つです。
- ロシアへ行くのなら、ロシア国内でのインターネット接続にはVPNを使いましょう。ロシア政府がメッセンジャーアプリのTelegramを使用禁止にしようとした影響で、メジャーなWebサイトの多くがアクセス不可能だったり、不安定になったりしています。いざというときに困らないように、あらかじめVPNに接続しておきましょう。VPNアプリのカスペルスキー セキュアコネクションは、こういった用途に適しています。