最も電力効率に優れたスマートフォンは、以前販売されていたモデルか、今後登場するモデルでしょう。iPhoneもAndroidも、現行モデルはすぐにバッテリーが切れてしまいます。普通の人が下の単語の綴りを覚えるよりも先に…
#Password #hints from around the world – this is a real word & it has a meaning http://t.co/95aiNsiisd #Kaspersky pic.twitter.com/gLRtyaJA7v
— Kaspersky (@kaspersky) November 19, 2014
これは実際に使われているアフリカーンス語の単語で、「中古車販売店の労働組合のストライキ集会で行われた議長演説に関する記者会見での発表内容」という意味です。閑話休題…
なぜiPhoneのバッテリーはこんなにも早く減ってしまうのか。理由はとても簡単。iOSの既定では、最高のパフォーマンスを得られるようになっているからです。グラフィック、処理速度、使いやすさ、アプリのコンテキスト機能などが最大値に設定され、ほとんどのアプリは電力効率を完全に無視しているのです。アプリ開発者がバッテリーのことなど少しも考えていないのは明らかです。でも、皆さんや私たちにとっては気になることです。何と言っても、電力効率はモバイルセキュリティの大事な要素なのですから。
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1. 画面の明るさを30~40%まで下げる
既定では、画面の明るさが100%に設定されているか、自動モード(結局は100%と同じことです)になっています。主観的なアドバイスかもしれませんが、[設定] – [壁紙/明るさ]で[明るさの自動調節]を無効にして、明るさを最大値の30%くらいに設定しましょう。その後iPhoneの電源を切って、5~10分たってから電源を入れてみてください。おそらく明るさの違いは感じないはずです。でも、バッテリーの持ちは違ってきます!
2. Bluetoothを無効にする
新品のiPhoneに初めて電源を入れたとき(または重要な更新をインストールしたときや、システムを再起動したとき)、iOSではBluetoothが自動的に有効になります。Appleがなぜこのような設定にしたのか、私にはまったくわかりません。Bluetoothヘッドセットや車載システムを頻繁に使用しないのであれば、Bluetoothを無効にしておくのがよいでしょう。
3. 「機内モード」は飛行機に乗っていないときも役に立つ
iPhoneは携帯電話ネットワークの電波が見つからない場合(圏外の場合)、全力で(ありとあらゆる手を尽くして!)近くにある何かしらのセルラーネットワークに接続しようとします。問題は、近くに基地局がない場合、基地局を探す処理によって大量の電力が消費されてしまうことです。まるで「アイアンマン」のパワードスーツのように…・・・。電波が届かないことが確実にわかっている場所(地下鉄や田舎など)では「機内モード」に設定しましょう。バッテリーの持続時間が大幅に延びるはずです。
4. GPS位置情報を追跡するアプリを絞る
一部のアプリ(実際にはほとんどのアプリ)はGPS位置情報をリアルタイムで追跡します。もちろん、位置情報サービスを有効にしなければ意味がないアプリもあります。Foursquareやカーナビアプリがリアルタイムの現在地を追跡できないのなら、誰も使いませんよね。
しかし、実際のところ、バックグラウンドでカーナビ並みのアクセスを必要とするアプリはほとんどありません。本当に位置情報が必要なのはどのアプリなのか確認しましょう。[設定] – [プライバシー] – [位置情報サービス]で、本当に使うアプリ、そして信頼できるアプリにだけリアルタイムのアクセスを許可してください。理由は簡単です。ユーザーの現在地の座標を取得する処理は大量の電力を消費するからです。また、言うまでもありませんが、ガードが甘いと(暗号化されていない公共Wi-Fiを使用するなど)位置情報データをサイバー犯罪者に盗まれ、悪用されてしまう恐れがあります。
5. Wi-FiはLTEや3Gよりも電力消費が少ない
実は、バッテリーが減る主な原因はLTEや3Gのデータ通信です。特に大都市の人混みの中では減りが早くなります。答えはとても簡単。LTEや3Gの代わりにWi-Fiネットワークを利用すれば(たとえば、職場、自宅などの既知のネットワークに接続する)、バッテリーの持ちがよくなったことをすぐに実感できるでしょう。また、LTEを無効にして3Gだけを使えば、もう少し長持ちするようになります。この方法では、普段の利用に大変な不便が生じますが(そもそもLTEを使いたいからスマートフォンを使っている、という人も多いはずなので)、旅行先でいつiPhoneを充電できるかわからないという場合に備えて、この技を覚えておいても損はないでしょう。
#iPhone のバッテリーを簡単に長持ちさせる方法: #ヒント #情報セキュリティ
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6. メールデータをリアルタイムで取得する必要が本当にあるのか?
ニューヨークにいても、オーストラリアから送信されたメールを1秒後に受け取れるのは素晴らしいことです。でも、常にそうあるべきというのは過剰な要求ではないでしょうか。そうでないとしても、現在の電池技術のレベルを考えると、あれば便利という程度のもので、必須というわけではありません。
実際、iPhoneを使ってリアルタイムでメールを取得する必要は、ほとんどないはずです。考えてみてください。1日の半分は寝ていて、8~10時間はデスクトップかラップトップを使っています。夕食の席で家族と話しているときや、仕事の後で友人とお酒を飲んでいるとき、車を運転しているとき、ジムで運動しているときなどに、メールをリアルタイムで受信する必要はあるでしょうか。
iPhoneで新規メールを取得する必要があるのは(メールの閲覧ではありません)、1日あたり10分くらいです。というわけで、[設定] – [メール/連絡先/カレンダー]で、[データの取得方法]を[フェッチ]ではなく[プッシュ]か[手動]に設定しましょう。バッテリーの持ち時間が変わってきます。
7. バックグラウンドで電力を消費するアプリを終了する
「ホーム」ボタンを2回押すと、タスクマネージャーが起動して、バックグラウンドで動作しているアプリがすべて表示されます。左右にスワイプしていくと…なんということでしょう!たくさんのアプリが実行されていますね。アプリを1つずつ上にスワイプして終了し、誰かに見られる前にiPhoneをしまいましょう。
8. 自動ダウンロードの設定を変更する
実際、「スター・ウォーズ」の新しい動画セットを買うときに(「スター・ウォーズ エピソード7」の劇場公開と同時に7作すべてを買い直す人も多いでしょう)、すぐにLTEでダウンロードする必要はないはずです。リアルタイムのダウンロードが本当に必要なのは、セキュリティが脅かされる事態となったときに重要なシステム更新をダウンロードする場合だけです。
iPhoneでそのようなセキュリティ侵害が起きることは滅多にありません。Kaspersky Labのエキスパートはそのことをよくわかっています。本当に大事件が起きたときは、テレビ、Twitter、YouTube、ブログなど、あらゆるメディアで取り上げられます。デバイスを早急に更新しなければ(iPhoneの)世界が絶滅の危機に瀕する、というときが来ればわかるはずです。そのときまでは、自動ダウンロードを無効にしてリラックスしていてください。次回、iPhoneをラップトップと同期したときに、ダウンロード可能なファイルがあることがiTunesから通知されます。
9. アプリの自動更新は本当に必要なものだけに
[設定] – [一般] – [Appのバックグラウンド更新]を選択し、思い切って「掃除」を始めてください!起動していないときやアクティブでないときも、バックグラウンド更新が許可されているアプリが存在するということです。こうしたアプリのリストを何度も確認してください。私としてはすべて無効にすることをお勧めします。本当に毎日使うアプリだけを残してください。
10. さらばプッシュ通知!今までいろいろありがとう
AppleはiOSアプリ開発者に対し、通知機能の埋め込みを認めています。この機能によって、さまざまな重要な通知がユーザーに送信されます。[設定] -[通知]のアプリ一覧を確認しましょう。
プッシュ通知を許可するアプリは、通信を行うアプリ、セキュリティに関連するアプリ、OSに標準搭載されていて整合性の確保に必要なアプリだけにしてください。他のアプリはすべて無効にしても構いません。むしろ無効にするべきです。
この記事で紹介した設定をすべて実行した人は、もうベテラン!Kaspersky Labファンクラブにお招きしたいと思います。この非公開のプライベートコミュニティでは、Kaspersky labのエキスパートとともに銀河の未来について語り合い、Global Research and Analysis Team(GReAT)がサイバー犯罪対策とハッキング対策の分野で成し遂げた独自のイノベーションや画期的な発明について議論します。また、将来の製品に関する情報を、発売のずっと前にお届けしています。
多くの人が「モバイルデバイスは従来型のコンピューターと同じで、ただ小さいだけ」と考えていますが、Kaspersky Labは違います。スマートフォンやタブレットは人々のデジタルアイデンティティの鍵である、というのが当社の考えです。モバイルデバイスはいつもポケットに入っていて、ユーザーのGPS座標を把握しており、個人情報、写真、動画、ファイルにアクセスできます。そして、このデータに無数のアプリがアクセスできるようにしています。ある意味で、モバイルデバイスがこのデータを所有していると言えます。
つまり、モバイルセキュリティとは単に技術の状態というよりも、むしろプロセスなのです。アプリにマルウェアが潜んでいないか、Webサイトにフィッシングリンクが含まれてないかを確認するだけでは十分ではありません。ユーザーデータのプライバシーを確保し、このデータへのアクセスを保護するためにできることをすべて行う必要があります。
今回はバッテリーの節約がテーマだったと思うかもしれませんが、皆さんにiPhoneのいろんな設定を試してもらうことがこの記事の本当の狙いでした。特に知っていただきたいのがデータの権限管理の設定です。こういった設定に触れることで、プライバシーとバッテリーの持ち時間が密接な関係にあることをおわかりいただけると思います。私たちの目標は、誰もが自分のデジタルアイデンティティをコントロールできるようにすること。データに支配される前に、自分がデータを支配しましょう。