ゴールデンウイークが近づいてきました。今年は皇位継承に伴い、10連休となります。多くの会社で10連休を採用していることと思います。
長期休暇に入る前に注意したい点を、ITセキュリティの観点からまとめました。
IT管理者の皆さまへ
1. バックアップの確認
休暇に入る前に、重要データのバックアップを改めて確認しておきましょう。休暇明けに何か不具合が起きていた場合でも、バックアップがあれば手の打ちようがあるかもしれません。
2. 会社のセキュリティポリシーを社員に再度伝達
長期休暇前に、改めて社員へ会社のセキュリティポリシーを伝達しましょう。おおむね、以下のような内容がカバーされていると思います。
- 社用デバイスやデータの持ち出しに関するルール
- デバイスやデータを紛失した・破損した・盗まれたときの連絡先、その他取るべき行動
- 緊急時の連絡フロー
特に、何かセキュリティ上の問題が起きた場合の緊急連絡フローは、しっかり確認しておきたいものです。連絡フローは、最新の情報にアップデートされていますか?フローに他社の関係者も含まれている場合があるので、休暇に入る前に連絡フローの予行練習をしておくのもよいでしょう。
このほか、不在通知メールについても注意を払う必要があります。長期不在時に不在通知メールを活用する人もいると思いますが、不在通知メールには良い面だけでなく、悪用されてビジネス上のリスクとなる恐れもあります。たとえば、メールに書かれた情報は、標的型攻撃を実行するのに十分かもしれません。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
3. 使わないデバイス(サーバーなど)の電源をオフに
長期休暇に際し、デバイスの電源を落とす場合があります。デバイスの電源オフ/オンには、決められた手順があるのではないでしょうか。連休明けに電源を入れたときに「動作しない!」と慌てないためにも、連休前の週末に予行練習ができれば安心です。
社員の皆さまへ
会社のセキュリティポリシーを確認する
会社のスマホをなくした!盗まれた!業務データが入ったUSBメモリを紛失した!などのトラブルが、休暇中に発生するかもしれません。そんな事態になったときどうすればよいのか、自社のセキュリティポリシーで決められていることと思います。休暇に入る前に、緊急時に連絡すべき担当者、部署、応急処置として取るべき行動などを見直しておきましょう。
改元に絡めた不正行為の可能性について
今回は長期にわたる連休であるだけでなく、元号の変更も行われるので、改元に関連する悪意ある行為が予測されます。
「改元にともない、至急○○する必要があります」。こんな連絡がメールなどで届くかもしれません。
うっかりそのようなメールやメッセージに反応してしまうと、個人情報を盗み取るフィッシングサイトに誘導されたり、悪意あるファイルをダウンロードさせられたりすることになりかねません。Stop(いったん行動を止め)、Think(考え)、Connect(それからアクセスする)の精神で対処しましょう。
長期休暇時のセキュリティ対策はIPA(情報処理推進機構)でもまとめています。こちらも参考にしてください。