地域から世界へ

株式会社カスペルスキーは、Y.S.C.C.および横浜市とともに、ITセキュリティの啓発に努めます。その活動は、地域から世界へ。

横浜、YSCC、カスペルスキー

先日、株式会社カスペルスキー(以下カスペルスキー)社長 川合林太郎は、NPO法人横浜スポーツ&カルチャークラブ(以下Y.S.C.C.)理事 吉野次郎氏と共に、神奈川県横浜市教育長 岡田優子氏を表敬訪問しました。

横浜、YSCC、カスペルスキー

左から横浜市 岡田教育長、Y.S.C.C. 吉野理事、カスペルスキー日本法人社長 川合

カスペルスキーは、サッカーJリーグの新ディビジョン、J3に参加しているY.S.C.C.のオフィシャルスポンサーをつとめています。JFL時代から数えると、今年は3年目にあたります。

「地域はファミリー」の合い言葉の下、横浜市を起点としてスポーツやカルチャー活動を通じた地域活動に携わってきたY.S.C.C.。一方で「Save the World from IT Threats」(IT上の脅威から世界を救う)をスローガンに、ITセキュリティの製品とサービスを提供する一方で啓発活動を続けてきたカスペルスキー。そして、教育長として、次世代を担う子供たちの教育だけでなく教師の成長にも意識を向け、また地域とのつながりを大事にする岡田氏。三者の会談は、教育と子供たちの将来をトピックに、予定時間を大幅に超える熱のこもったものとなりました。

近年急速に発達したインターネットは、日常的なさまざまなことをオンラインで可能としてきました。買物も、預金引き出しも、人とのコミュニケーションも。もはや「インフラ」ですが、その成長があまりに急速であるがために、依るべきルールや基本概念が確立されないままです。また、幼いうちから当たり前のようにインターネットとつきあってきた子供たちと、成長してからインターネットを「学んで取り入れた」大人たち、その世代間にコミュニケーションの断絶が見られます。大人が経験のなかで学んできたことが、子供に伝わらない。子供同士のコミュニケーションの中で何かがこじれたとき、状況が見えていない大人は手をさしのべることができない。そして、大人たちは、自分が身につけてきた価値観やルールが通用しないインターネット社会で何を拠り所にして子供たちと向き合っていけば良いのか、試行錯誤を繰り返しています。

この状況を変えうるものは「教育」である – 三者の会話はここに集約されていきました。ひとつには、いわゆる「インターネットネイティブ」な子供たちに、インターネット社会の生き方を伝えること。さらには、まずは親や教師自身がインターネット社会を生きるノウハウを学ぶ場を設けること。そして、大人と子供が共に学び考える場を持つ方が効果は高いであろうこと。自治体と地域クラブとITセキュリティ企業とが共に取り組めるのはまさにここではないだろうか。

Y.S.C.C.は、ジュニアからシニアにいたる世代がスポーツやカルチャー活動を通じてつながる場所と機会を提供する地域クラブです。J3に参加したサッカートップチームの現役選手やOBには教師もおり、教育現場との太いパイプ役となっています。

そして、まさに教育現場をリードする立場の横浜市。市の教員には若くて意欲にあふれた人材が多い、と岡田教育長は力を込めました。

一方で、インターポールがシンガポールに新設するサイバー犯罪対策組織「INTERPOL Global Complex for Innovation(IGCI)」に技術協力するほか、日本でも警察庁主導の偽サイト対策や総務省主導のACTIVEへの参画、改ざんされたサーバーの管理者に対する注意喚起メールの送信など、数々の活動を無償で行ってきたカスペルスキー。

湖面に投じられた一石が波紋を広げていくように…

「関わるとみんな(Y.S.C.C. を)好きになってしまう」と岡田教育長が笑顔で語り、「子供が笑顔で居られる世界を作りたい」と吉野氏が真剣な表情を見せます。横浜市教育長と横浜の地域チームの双方が強い信頼関係で結ばれていることが垣間見えました。一方で、「地域はファミリー」と「Save the World」が目指すものの共通性を、岡田教育長は「素晴らしいパートナーシップ」と評されました。この三者のつながりは、世界を少しずつでも変えていくことができるのではないでしょうか。私たちが、地域が、社会が、世界を構成するのです。湖面に投じられた一石が波紋を広げていくように、取り組みを徐々に広域へ伝播させていくことを私たちは目指します。

ヒント