先進諸国では、小規模企業が経済システムの根底を支えています。IDCによれば、従業員10名未満の企業が7, 500万も存在します。ITセキュリティソリューションの開発元は、このセグメントに目を向けずにいることがしばしばでした。しかし、規模の大小はあっても、自組織インフラを守るツールが必要とされるのは同じです。また、小規模組織には小規模組織ならではの要件があり、必ずしも大企業と同じ要件が求められるわけではありません。
小規模組織層が主眼を置くのは、「製品のインストールや管理に割く手間をどれだけ抑えられるか」という点です。組織によっては、システム管理者が不在の場合もあります。このごろはITに多少詳しい人も多いので、従業員がシステム管理業務を兼任していたりします。
しかし、「基本的な知識」を持つ人が実際のIT上の脅威を認識しているとは言い切れないことが、近年の研究で示されています。結果、専門知識を持つ人がインフラ管理を担当する中〜大規模クラスの企業に比べ、小規模組織はIT上の脅威に対して防御が甘くなっているのです。
少人数/小規模オフィスを対象としたITセキュリティ製品「カスペルスキー スモールオフィス セキュリティ」は、小規模な組織に特有の条件やニーズに焦点を当てた製品です。この製品の主な特徴は、インストールと管理が簡単であること。そのため、IT担当者は、IT関連業務に時間を取られることなく、自分の主業務をこなすことが可能です。
簡単なだけではありません。カスペルスキー スモールオフィス セキュリティには、多彩な機能が備わっています。
目玉の新技術のひとつは、ネット決済保護技術。これは、金銭取引で交わされる重要データを傍受しようとするフィッシングその他の企てから守る機能です。また、本製品ではモバイルデバイスも保護対象としてカバー。小規模オフィスやスタートアップ企業の人々は、スマートフォンやタブレットを積極的に使いこなしています。そのため、モバイルデバイスのセキュリティは急務といえるでしょう。カスペルスキー スモールオフィス セキュリティは、Androidベースのスマートフォンおよびタブレットも保護します。その99%がAndroidをターゲットとしているモバイルマルウェアからの防御に加え、ネットワークを通じたその他脅威からの防御、個人情報の保護が可能です。また、モバイルデバイスを紛失した場合や盗難に遭った場合、デバイスの在処を特定したり、取り戻せそうになければデバイス上のデータを全消去したり、ということも可能です。
その他重要な機能としては、ぜい弱性攻撃ブロックがあります。開発者やセキュリティ関係者よりも先にサイバー犯罪者がソフトウェアのぜい弱性に気づくケースは、珍しくありません。このような「ゼロデイ」状態のぜい弱性を突く攻撃から身を守るには、事前に手を打つための手段が必須です。この機能は、ぜい弱性を抱えるソフトウェアのふるまいをモニタリングし、「普通でない」ふるまいをブロックすることで、まだ知られていない欠陥の悪用を防止します。
そして、パスワード管理機能。覚えておかねばならないパスワードは数多くあるものですが、パスワード管理機能を利用すれば「マスターパスワード」ひとつを覚えておくだけでOK。あとのパスワードは安全に保管され、必要なときに入力されます。パスワード保管庫としては、USBメモリなどさまざまなメディアを指定可能です。
オンラインのデータバックアップも、小規模組織にとって重要な機能のひとつです。専任のシステム管理者がいない状況も多々ある中、データのバックアップは悩ましいけれども不可欠な作業。ハードディスクに格納していればクラッシュの危険があり、誰かがうっかりデータを消してしまう懸念もあるため、クラウド上にバックアップを置くことを検討されている場合もあるでしょう。カスペルスキー スモールオフィス セキュリティでは、データのバックアップ先がローカルのハードディスクであっても「クラウド上」であっても、操作は難しくありません。また、重要データを暗号化するオプションもあります。
カスペルスキー スモールオフィス セキュリティは、ITのプロフェッショナルでなくても企業のインフラを一元的に管理できるように作られています。重要な社内データへのアクセス権を社員ごとに設定したり、特定のWebサイトや特定ジャンルのWebサイト(SNSなど)へのアクセスを制限したり、といった設定が可能です。また、社用のコンピューターおよびモバイルデバイスのひとつひとつにセキュリティ設定をリモート適用することもできます。
カスペルスキー スモールオフィス セキュリティは、Windows PCとAndroidモバイルデバイスに対応しています。また、さらにファイルサーバーを含むライセンス形態もご用意しました。詳細については、弊社Webサイトにてご確認ください。