家族全員が自分専用のPCを持つことは、もはや贅沢ではなくなりました。おばあちゃんはFacebookの友達の近況を知りたいし、お母さんは新しい服を買いたいし、お父さんはサッカーの試合をオンラインで観戦したい。子供たちはゲームの新しいステージをクリアしたと興奮しています。
家庭は、新しく高価なPCで一杯です。ある日、ラップトップを立ち上げてメールを確認したところ、もう十分にお金をかけたはずのPCが、さらにお金を要求してきました。メモリやディスクの増設を求めているのではありません。PCを使うこと自体にお金を払えと言っているのです。
目に飛び込んできたのは、画面に表示されたこんなメッセージです。
「コンピューターをロックしました。この口座に以下の金額を振り込んでください。そうすればロックを解除します」
PCを責めないでください。PCのせいではありませんから。画面ロック型ランサムウェアの被害に遭ったのです。このマルウェアは、データへのアクセスをブロックします。コンピューターを部分的に使えない状態にすることのほうが一般的かもしれません。PCを使える状態に戻すのと引き換えに身代金を要求するのが、マルウェアの背後にいる連中のやり方です。
でも、身代金を払ったところで、ファイルが返ってきてPCが元通り動くようになる保証はありません。何と言っても、相手は詐欺師です。誠実な対応は期待できません。
こんなことになったときは、Kaspersky WindowsUnlockerをお試しください。感染したPCをチェックして修復するための専用ソフトウェアです。このツールは、Kaspersky Rescue Diskに含まれており、無料で利用できます(リンクをクリックすると、すぐにダウンロードが始まります)。
Kaspersky Rescue Disk、特にWindowsUnlockerの最大の利点は、OSから独立して動作するため、OSのプロセスを妨害するマルウェアにも対処できる点です。ただし、PCがロックされている場合は、別のPCを使ってKaspersky Rescue Diskをダウンロードし、そのPCで起動用ディスクを作成する必要があります。
手順は以下のとおりです。
- Kaspersky Rescue Diskをダウンロードします(リンクをクリックすると、すぐにダウンロードが始まります)。
- Kaspersky Rescue Disk 10の起動用ディスクを作成します。起動用ディスクイメージは、CD/DVDまたはUSBメモリに書き込みます。詳しい手順については、こちらをご覧ください。
- PCの電源を入れ、ブートメニューを表示します。ブートメニューを表示するためにどのキーを押せばいいのかは、OSが起動を開始したとき最初に表示されます。ブートメニューでは、以下のように指定します。
– Kaspersky Rescue Disk 10の起動用ディスクイメージをCD/DVDに作成した場合は[CD-ROM Drive](CD-ROMドライブ)を選択
– USBメモリに作成した場合は[Removable Devices](リムーバブルデバイス)を選択 - 感染したPCのCD/DVD ROMドライブにCD/DVDを挿入、または、USBポートにUSBメモリを差し込みます。続いてPCを再起動し、Kaspersky Rescue Disk 10をインストールします。詳しい手順については、こちらをご覧ください。
- Kaspersky WindowsUnlockerを実行します。画面左下隅の[K]アイコンをクリックし、表示されたメニューの中から[Terminal](ターミナル)を選択します。表示されたコマンドプロンプト画面で、「windowsunlocker」と入力してEnterキーを押します。Kaspersky WindowsUnlockerが起動します。
- コマンドのメニューが表示されるので、最初のオプション[Unlock Windows](Windowsのロック解除)を選択します。これで、ブロッカータイプのランサムウェアがシステムから駆除されます。詳しい手順については、こちらをご覧ください。
以上のプロセスが完了すると、システムのロックが解除されます。ただし、マルウェアの一部がまだ残っていることもあります。そういったごみデータ(他のマルウェアが感染しているなら、それも)を除去するため、Kaspersky Rescue Disk 10を使ってシステム全体をチェック(スキャン)しましょう。詳しい手順については、こちらの英語記事をご覧ください。
ファイルを人質に取り金銭を要求するマルウェア、ランサムウェアが話題になっています。カスペルスキーのランサムウェア対策をご紹介いたします。https://t.co/dQ16MsyN9s pic.twitter.com/DBxDGrmQcw
— カスペルスキー 公式 (@kaspersky_japan) November 8, 2015
Kaspersky Rescue Diskは、さまざまな状況で役立ちますが、恒久的な保護手段ではありません。画面ロック型やその他タイプのランサムウェア、その他マルウェアへの感染を防ぐために、システムを自動的にチェックするソフトウェアをインストールすることをお勧めします。当社製品でいえば、PCの保護にはカスペルスキー インターネット セキュリティ(カスペルスキー マルチプラットフォーム セキュリティのWindows/Mac対応プログラム)、Androidデバイスの保護には、カスペルスキー インターネット セキュリティ for Androidがあります。