リアルすぎて怖い話:ライブ動画ストリーミングが子どもたちを危険にさらす理由

2017年5月24日

ソーシャルメディアは私たちの現実生活にどんどん侵入しています。たまに書くブログが1時間ごとのツイートになり、文章での近況報告がInstagramの写真に代わり、YouTubeの動画ブログが人気を集めるようになりました。そして今、一番新しいトレンドはライブストリーミングです。

PeriscopeやFacebook Liveといったサービスを使うと、相手が友だちでも知らない人でも、自分の様子をリアルタイムで共有することができます。動画の編集やアップロードの必要はありません。スマートフォンさえあればいいのです。

こうしたサービスは確かに魅力的ですが、子どもたちにとって新しい脅威をもたらす存在でもあります。いつになく暴力的なふるまいに及んだ子どもや、裸の姿をライブストリーミングで流した子どもの話がニュースになっています。子どもたちの目に触れる可能性のあるライブストリーミングの中には、自殺の場面や性的暴行の場面をリアルタイムで映した動画まであります。

危険の原因は主に、無知な子どもを利用することに何も感じない無責任な人たちです。子どもは、一躍有名になれる、「いいね!」をたくさんもらえる、大勢の人に見てもらう(ライブストリーミングは千人単位で視聴される可能性があります)などのチャンスがあれば、大人にそそのかされて望ましくない結果を招く行動をしかねません。

プライバシーへの脅威

ソーシャルメディアを使用する上で重要な安全対策は、自分の実際の居場所や自宅の住所を公開しないことです。ところが、位置情報機能によって、そのときの居場所や、いつもテキストメッセージや写真を投稿している場所が特定されてしまうことがあります。ライブストリーミングでは、さらに簡単です。子どもが学校からの帰り道でストリーミングをすると、どの学校に通っているか、どの道を通るか、誰かと一緒かなどを不特定多数に知らせてしまう可能性があります。

さらに、自宅からライブストリーミングをしていれば、チャット相手が「窓からの景色」を見せてと頼んだり、誰かに電話をかけて「いたずらしよう」と誘ったりすることも考えられます(その「いたずら」をした結果、当然その子の家の電話番号が知られることになります)。明らかにプライバシーに対する脅威ですし、安全性が脅かされることになります。家の中を案内してほしいと子どもに頼んで、家のことや世帯収入レベルについて知ろうとする人もいるかもしれません。

心理的な脅威

実世界と同じように、Periscopeに参加している人が必ずしも友好的な善人とは限りません。好ましくない視聴者がいて、子どもの容姿、声、話し方、周囲の環境などについてコメントしてその子をいじめるかもしれません。誹謗中傷や性的なメッセージが投稿されることも珍しくありません。常に数万件ものライブストリーミングが流れているため、運営側が内容をチェックするのは現実的に不可能です。

気になる問題は他にもあります。アルコールやドラッグの濫用、ヌード、性的な会話といった大人向けのコンテンツをストリーミングしている人が大勢います。あいにく、ライブストリーミングには年齢別レイティングシステムがないため、子ども自身は年齢相応のコンテンツだけを見るつもりでも、望ましくないライブストリーミングを目にする可能性があります。

将来の問題

ライブストリーミング動画は、一定の時間を過ぎると視聴できなくなります。ただし、後で見られるように録画して保存する人もいます。動機は人それぞれですが、たとえば、笑える動画や衝撃的な動画を投稿して「いいね!」をもらいたい人もいるでしょうし、脅迫やゆすりの材料に使おうとする人もいるでしょう。子どもの無邪気な姿、不器用なふるまい、うっかり口をついて出てしまった汚い言葉などが、いじめや脅迫の材料にされる、あるいは学校で問題になる、ひいてはアルバイトや就職の応募にまで悪影響を及ぼす可能性もあります。

注目されたいと思うあまり、小さな子どもでも裸体や暴力の動画をストリーミングするかもしれません。こうした動画がマスコミで大きく取り上げられ、かえって多くの大人がそのストリーミングを見る、という事態にもなっています。動画を一度ネット上にアップロードすれば、削除するのは非常に難しく、歴史から消すことは不可能なので、ライブストリーミングはくれぐれも慎重に行う必要があります。

対策

  • 他のソーシャルメディアと同様、Periscopeなどのライブストリーミングは、公共の場や知らない人の前で言わないこと、たとえば個人情報などをさらけ出す場ではないのだということを子どもに伝えましょう。
  • ネットの匿名性を利用して他人を騙そうとする人の危険性について説明しましょう。
  • 通報ツールを利用し、子どもにもその存在を教えましょう。どのサービスにも、基本的な保護手段が用意されています。動画の視聴者がおかしなふるまいをしたら(不適切なコメントや口汚いコメントを投稿する、不可解な申し出をするなど)、通報して利用停止にしてもらいましょう。
  • 位置情報機能を無効にしましょう。
  • ペアレンタルコントロールアプリケーションを利用して、子どもが望ましくないアプリをインストールしようとしたことがわかるようにしましょう。Periscopeを含め、ソーシャルメディアでは年齢制限を設けているところが多いのですが、ソーシャルメディアアプリの年齢別レイティングはあまり厳密ではないので、子どもが簡単にモバイルデバイスにインストールできてしまいます。