TwitterがPeriscopeをリリース:SNSの「雑音」は最高潮に

2015年4月6日

大手SNSは最近、複数のアプリに機能を分散して提供するか、買収したアプリの機能をメインのアプリと統合せずに提供するようになっています(Twitterが買収したVineなど)。後者のケースでは、同じログイン情報を使って利用できるサービスを増やすことが狙いです。その最新の例は、Twitterが買収してリリースした一対多のライブストリーミングサービス、Periscopeです。

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面白いのは、Periscopeが正式リリース前にTwitterに買収されたことです。公式には、Kayvon Beykpour氏という野心に満ちた若い男性が、トルコを訪れたときにタクシム広場で抗議活動を偶然目にし、こうした出来事を簡単に記録できるアプリの開発を思い立った、とされています。TwitterはPeriscopeを1億ドル以上で買収し、PeriscopeにTwitterのソーシャルグラフを提供して、ターゲット市場を大きく広げました。Periscopeをインストールするときに、友人を検索する必要も、新しい友人を作る必要もありません。Twitterでフォローしている人が自動で表示されるからです。配信する動画は一般公開も限定公開も可能。コメントや「ハート」の受信とブロックも選択でき、動画を保存して後で再生することもできます。

LTEのサービスエリアが拡大し、スマートフォンカメラの画質が向上する中、動画ストリーミングアプリの大流行は時間の問題でした。実際に、こうしたアプリを開発する試みは以前からあり(Ustreamなど)、Periscopeの最大の競合サービスであるMeerkatが最近になって急成長していることから、TwitterはPeriscopeのリリースを急ぐことになりました。

理論上は、こうしたアプリのすべてに需要があります。世の中では本当に興味深いできごとが、時々刻々と起きているからです。革命や抗議活動はときどき勃発しますし、ビルが爆破されたり崩壊したり、Appleが新製品を発表したり、子犬や子猫が微笑ましい振る舞いを見せたり。

テレビやビデオ制作会社の記者だけでは、こういったものまで取り上げることはできません。しかし、この新しいSNS上で繰り広げられる雑音が落ち着きを見せ、本当に面白いコンテンツがつまらない投稿を追いやるまでには、しばらくかかるでしょう。

ライブストリーミングが従来のメディアを葬り去ることはなく、旧メディアに変革をもたらすこともないでしょう。Twitterがメジャーになったときや画像共有アプリの人気に火が付いたときにも、従来メディアの危機だとさんざん言われましたが、現実にはなっていません。コンテンツをふるいにかけるというメディアの役割は、今後さらに重要になるでしょう。ストリーミングアプリの登場で、記者や編集者にはさらに上質なコンテンツの収集と選別が求められます。

人間はスーパーコンピューターでもなければ、ビッグデータ解析機でもありません。新たな「革命」を褒めちぎる前に、そのことをよく考えたいものです。