Google Chrome ブラウザーのセキュリティ機能についてお話しする前に、まずは知っておいてもらいたいことがあります。それは、お勧めのセキュリティオプションがブラウザー内に組み込まれているのではなく、拡張機能、アプリ、プラグインとして Chrome ウェブストアで提供されていることです。
もっとも、Chrome にも非常に役立つセキュリティ機能がいくつか組み込まれています。拡張機能は、Chrome の[設定]で確認できます。下にスクロールし、[詳細設定を表示…]をクリックすると、最初に表示されるのが[プライバシー]セクションです。少し技術的な項目が並んでおり、あまりいじるとブラウジングに影響がでる可能性もあるので、ここでは簡単な項目のみ解説します。[プライバシー]セクションのすぐ下にある[コンテンツの設定]では、ポップアップをブロックする設定があります。また、サイトが利用者の物理的な現在地を追跡するとき、必ず確認画面を表示するようにするか、または追跡をすべて無効にするなどの設定ができます。サイトによっては、カメラやマイクを使用するところもあります。[Flash のカメラとマイク]では、常に使用をブロックするか、または使用する場合には最低限でも利用者の許可をとるよう設定することもできます。
[詳細設定を表示…]に戻りましょう。ここでは、フィッシングやマルウェアの保護を有効にできます。チェックボックスをオンにすると、不正と思われるサイトにアクセスしたとき、Chrome は警告ページを表示し(http://blog.chromium.org/2008/11/understanding-phishing-and-malware.html)、アクセスしようとしているページが何らかの被害をコンピューターに与える可能性がある、または個人情報を盗む可能性があることを知らせます。
[プライバシー]セクションの次には、[パスワードとフォーム]セクションがあります。Firefox ブラウザーのセキュリティ記事でも述べましたが、コンピューターに侵入されてしまうと、こうしたパスワードはいかなる方法でも保護することはできません。Chrome で保存したパスワードは、このセクションで管理できます。[保存したパスワードの管理]をクリックすると、保存されたパスワードは隠された形で表示されます。ただし、それぞれのアカウントをクリックして[表示]をクリックすれば、パスワードは平文で見ることができます。
Firefox の記事で取り上げた追跡防止機能は、Chrome ではまだ対応していません。ですが、今年末までには[設定]ページの[プライバシー]セクションに選択可能なオプションとして追加される予定です。それまでは、こちらで紹介されているプライバシーやセキュリティにお勧めのプラグインを検討してみてはいかがでしょうか。