通知を管理する方法:macOSの場合

やたらと飛んでくる余計な通知を減らす方法、Appleコンピューター編。

通知が表示されるたびに集中が途切れてしまう…そんな悩みには、表示される表示を減らすような設定をするのが一番です。

Statcounterの統計によると(リンク先は英語)、macOSユーザーの半数以上が、現在も一つ前のバージョンのOSを使用しているようです。そこで、この記事では、macOSの最新バージョンであるBig Surと、一つ前のCatalinaでの設定手順を紹介します。

オンにしておくべき通知

全部の通知をオフにするのは、さまざまな理由から見て適切ではなさそうです。オンにしておいたほうがよいのは、以下のような通知です。

  • ウイルス対策アプリのアップデートに関する通知:コンピューターのセキュリティを管理するのは、コンピューターを使用している人、つまりあなた自身です。セキュリティアプリケーションを常に最新の状態にしておけば、サイバー攻撃の被害に遭う可能性は低くなります。
  • システムのアップデートに関する通知:macOSの新しいバージョンだけでなく、Safariのアップデートやその他アプリケーションのアップデートも、同じくらい重要です。アップデートがされていないデバイスは、サイバー犯罪者の大好物です。以前はターミナルのコマンドでアップデート通知をオフにすることができましたが、Catalina以降、この抜け穴は閉じられました(英語)。
  • 会社のチャットやメールの通知:理由の説明は不要ですね。

macOSの通知を微調整する方法

Big Surの通知センターで通知をオフにする方法

使用しているmacOSがBig Surの場合、アプリケーションの通知から直接、通知をオフにすることができます。

  • 通知センターを開きます。画面右上のメニューバーにある日付と時刻をクリックするか、トラックパッドを2本指で右端から左にスワイプすると、通知センターが表示されます。
  • アプリケーションからの通知で、アプリケーション名の右に矢印が表示されている場合は、矢印をクリックします(矢印がない場合は、次のセクションに進んでください)。三点リーダーアイコンをクリックして、自分に最適なオプションを選択します。オプションは4つありますが、今回は以下の3つが選択の対象です。
    • 目立たない形で配信:そのアプリケーションからの通知は画面右側に表示されますが、音は鳴りません。
    • オフにする:そのアプリケーションから通知が送られなくなります。
    • 通知環境設定:このオプションを選択すると、システム環境設定メニューが開くので、そのアプリケーションの通知の形式をそこで設定します(次のセクションで詳しく説明します)。

macOSのシステム環境設定で通知をオフにする方法

Catalinaまたはそれ以前のバージョンを使用している場合は、以下の方法で通知スタイルを設定します。

  • 通知センターを開いて右下の歯車アイコンをクリックするか、システム環境設定を開いて[通知]をクリックします。
  • 左側の欄でアプリケーションを選択し、通知形式を設定します。以下のオプションがあります。
    • なし(Catalinaの場合は[通知を許可]をオフに切り替える):このアプリからの通知はオフになります。
    • バナー:通知は表示されますが、自動的に消えます。
    • 通知パネル:通知は画面右に表示されます。ユーザーが手動で閉じるまで消えません。

このほか、通知を通知センターに表示するか、通知音を鳴らすか、ロック画面に通知を表示するか、プレビューを表示するか、といったことも設定できます。プライバシーの面から、ロック画面にプレビュー表示されないようにしておくことをお勧めします。

macOSでブラウザーの通知をオフにする方法

ブラウザーの通知は、友達からのチャットよりも頻度が高かったりします。ここでは、Safariを使っている場合にニュースサイトその他のWebサイトから届く通知をオフにする方法を紹介します。

  • Safariを開き、画面左上の[Safari]をクリックし、[環境設定]を選択します。
  • 表示されたウィンドウで[Webサイト]タブに切り替え、[通知]をクリックします。右側に表示されるWebサイトの一覧から、通知を止めたいWebサイトの名前を選択して[拒否]を選択します。
  • [通知の送信許可要求をWebサイトに許可]をオフにすると、通知の受信許可をWebサイトから何度も求められるのを、前もって拒否することができます。

通知を止めるのではなく、通知の形式を変更したい場合は、システム環境設定から設定します。システム環境設定の[通知]を開き、アプリ一覧でSafariを選択し、通知形式を適宜設定します。

ChromeやFirefoxなど、Safari以外のブラウザーを使用している場合は、Webサイトからのプッシュ通知を管理する方法について説明した記事(『Webプッシュ通知から解放される方法』)を参照してください。

おやすみモード:すべての通知をオフにする方法

作業に全集中しなければならず、あらゆる通知をオフにしたい場合は、「おやすみモード」が役に立ちます。

コンピューターがおやすみモードになっている間、通知は通知センターに溜まっていきます。おやすみモードがオフになるまで、通知が表示されたり通知音が鳴ったりすることはありません。

macOSでおやすみモードを有効にする方法

今すぐに通知をシャットアウトしたい場合は、[Option]キーを押したままで、画面右上の通知センターアイコンをクリックするか(Catalina以前の場合)、日付と時刻をクリックします(Big Surの場合)。これで、おやすみモードが有効になります。

このほか、通知センターにあるスイッチを切り替える方法もあります。通知センターを上にスクロールすると、おやすみモードのスイッチがあるので、スイッチをオンに切り替えるとおやすみモードが有効になります。

いずれのやり方でも、おやすみモードを無効にするまで通知は表示されません。

Big Surを使用している場合は、コントロールセンターからおやすみモードを有効にすることもできます。日付と時刻の左にあるアイコンをクリックしてコントロールセンターを開き、[おやすみモード]をクリックします。モードを適用する時間を「1時間」「今日の夜まで」「明日まで」「おやすみモードを解除するまで」のいずれかに設定できます。

macOSでおやすみモードのスケジュールを設定する方法

仕事中はメッセンジャーアプリからの通知に反応したくない、仕事が済んでビデオゲームをプレイしているときに会社メールの通知で邪魔されたくない、といった場合には、毎日同じ時間におやすみモードが有効になるように設定しましょう。

  • システム環境設定で[通知]をクリックします。
  • 左側のアプリケーション一覧から[おやすみモード]を選択し、おやすみモードの開始時間と終了時間を設定します。

このほか、コンピューターがスリープ状態になっている間や、画面をプロジェクターやテレビにミラーリングしている間、既定でおやすみモードが有効になるような設定もできます。それぞれ該当するオプションがあるので、必要に応じてオンにしてください。

おやすみモードがオンになっているときに着信を許可することもできます。[すべての人からの着信を許可]をオンにしてください。[繰り返しの着信を許可]をオンにすると、何度もかかってくる着信だけを許可することが可能です。この設定をしておくと、3分以内に同じ番号から着信があった場合に通知が表示されます。

macOSのその他便利機能

アプリケーション用にデスクトップを作成する方法

もっと簡単に目の前の作業に集中できるようにしたい。そのような場合は、該当するアプリケーション用に「操作スペース」を作成しましょう。

  • アプリケーションウィンドウの左上にある緑ボタンにマウスのカーソルを合わせるか、このボタンをクリックしたまま長押しします。
  • コンテキストメニューから[フルスクリーンにする]を選択します。

操作スペースは16個まで作成できます。Split View機能を使用すると、2つのウィンドウを1つの操作スペースにまとめられるので、操作スペース間を行ったり来たりしなくてもよくなります。2つのウィンドウを横に並べる手順は、以下のとおりです。

  • 緑ボタンにマウスのカーソルを合わせるか、緑ボタンをクリックしたまま長押しし、コンテキストメニューからウィンドウの位置(左または右)を選択します。
  • もう片方の画面に入れるウィンドウをクリックします。

目をいたわるNight Shiftを有効にする方法

仕事が夜遅くまでかかってしまった場合、自分では時間や光の変化には気付かないかもしれませんが、目と脳がディスプレイの明るいブルーライトにさらされ、体内時計の乱れにつながります。科学者の間で議論は続いていますが(英語)、夜間にコンピューターを使用した後では良い眠りをとりにくくなる理由の一つだと言われています。Night Shift機能は、目を守るためにディスプレイの色を暖色に変更する機能です。

  • システム環境設定の[ディスプレイ]をクリックします。
  • [Night Shift]タブで、[スケジュール]のドロップダウンメニューから次のいずれかを選択します。
    • 日の入から日の出まで:あなたの所在地に応じ、Night Shiftが自動的に有効になります。
    • カスタム:開始時刻と終了時刻を設定できます。

落ち着いた時間を過ごすために

仕事時間やリラックスタイムを落ち着いて過ごしたいのは、Macを使っているときに限りません。Kaspersky Dailyの別の記事では、iPhoneやiPadで通知を管理する方法Androidスマートフォンやタブレットで通知を管理する方法をまとめています。そちらも、ぜひご覧ください。

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