Mobile World Congress 2015の注目ガジェット

バルセロナで開催のMobile World Congress 2015では、各社が最新のスマートフォンやスマートウォッチを発表しました。特に気になったデバイスを7機種紹介します。

mwc2015

Mobile World Congress(MWC)では、大きな注目を集める発表が年々減っているものの、革新的なガジェットがいくつも展示されます。MWCが開催された数日間、私たちはスマートフォンやスマートウォッチなど、最新鋭のガジェットを見て回りました。実際にさまざまな機器を手に取り、使ってみました。今回の記事では、MWC 2015で発表された数々のデバイス中でも特に興味深いモデルを取り上げます。

Samsung Galaxy S6とGalaxy S6 edge

Samsungは全面的に刷新された新型フラッグシップモデルを発表しました。筐体の素材がメタルとガラスだけになり、プラスチックは一切使われていません。これはGalaxy Sシリーズの誕生以来、初めてのことです!ルック&フィールはこれまでのGalaxyデバイスから大きく変わりました。フラッグシップモデルGalaxy S6の上位機種であるGalaxy S6 edgeは、曲面ディスプレイを搭載。しかし、このデザインは奇をてらったものでしかなく、とても斬新ではありますが実用性はほとんどありません。

ハードウェアも一新されました。ここしばらく、Samsung製スマートフォンの大半にはQualcommのSnapdragonチップセットが使用されていました。Samsung Exynosを採用していたのは、一部地域の市場向けに開発されたスマートフォンだけです。この状況が一変し、Galaxy S6とS6 edgeには、最新の64ビットのExynosが搭載されました。Samsungの自社工場で最先端の半導体技術を用いて製造されたチップセットです。

もちろん、Samsungがカメラの性能を強化しないわけはありません。背面には光学式手ぶれ補正機能付きの16メガピクセルのカメラ、前面には5メガピクセルのカメラを備え、いずれもF値1.9のレンズを採用。明かりが少ない場所でも、最近の他のスマートフォンよりもずっと簡単に高画質な写真を撮影できるでしょう。

ホームボタンの指紋センサーも新しくなり、認証にスワイプ操作が不要になりました。iPhoneと同じように、センサーをタッチするだけです。また、非接触決済技術であるSamsung Payが搭載されています。

残念な点としては、S6もS6 edgeもバッテリーが内蔵式のため、交換できなくなりました。防水機能はなく、microSDスロットも廃止されています。また、クアッドHD(2,560×1,440)というディスプレイ解像度は、5.1インチ画面にしては明らかに高すぎるように思えます。とはいえ、Samsungの新しいスマートフォンは、いずれも実に見事な仕上がりです。

HTC One M9

HTCの昨年のフラッグシップモデルOne M8は、非常に良い出来でした。洗練されたデザインと強力な機能を備えたスマートフォンで、高解像度ディスプレイと高性能の内蔵スピーカーを搭載していました。One M8の難点は、カメラにUltraPixel技術を採用して(画質に関して競合機種に後れを取って)いたことです。HTCは新モデルOne M9の設計に当たり、この問題を解決しました。20メガピクセルの強力なカメラを背面に搭載し、UltraPixel技術は前面カメラという最適な場所に採用されています。

QualcommのオクタコアプロセッサSnapdragon 810と、1,920×1,080解像度の5インチディスプレイという組み合わせから、非常に高速な動作が期待できます。もっとも、発熱の問題が解決されてからの話ですが。

One M8のデザインはわかりやすく、広く支持されていたため、HTCはOne M9の開発でデザインをほとんど変更しませんでした。

HTC Vive

HTCはValveと共同開発した仮想現実(VR)ヘッドセットも発表しました。HTC Viveには、装着者の動きを追跡するセンサーが多数搭載されており、非常に印象的な見た目です。

HTC Viveは特別に招待状を受け取った人しかテストできず、残念ながら、私たちは試すことができませんでした。テストの機会に恵まれたBBC記者による詳細なレビューをこちらでご覧ください。

Sony Xperia Z4 Tablet

各社が最近発表するタブレットは、ほとんどがエントリーレベルのモデルですが、Sonyはひときわ目立つ例外です。同社はMWC 2015で、高価な新モデルXperia Z4を発表しました。iPad Airに十分対抗できる唯一のタブレットかもしれません。非常に薄型の高性能デバイスで、デザインは極めて美しく、高解像度の10インチディスプレイを搭載しています。

SanDiskの200GBのmicroSDカード

使っているデバイスにもっと多くのメモリ容量が必要だけど、既存のSDカードでは足りない、という人にうれしいニュースです。SanDiskが容量200GBの新しいmicroSDカードを発表しました。

Samsungの新しいフラッグシップスマートフォンには使えませんが、HTC One M9を心待ちにしている人には朗報かもしれません。ただし、容量200GBのこのカードの価格は、1GB当たり2ドルです。覚悟しておきましょう。

LG Watch Urbane LTE

MWC 2015ではLGの新しいスマートウォッチが2機種発表されました。いずれもデザイン性の高い円形のディスプレイを採用したモデルです。LG Watch Urbaneは標準のAndroid Wear OSを搭載したモデルですが、LG Watch Urbane LTEは興味深い技術革新を採用したモデルで、4Gネットワークに対応する世界初のスマートウォッチとなっています。

Watch Urbane LTEはむしろ、手首に装着可能なwebOSベースのスマートフォンと言えるでしょう。マイク、スピーカー、RFモジュールが搭載されているため、スマートフォンがなくても、電話をかけたりWebサーフィンをしたりできます。もちろん、ディスプレイが小さいので、こういった機能にはある程度制限があります。バッテリーは700mAhとかなりの容量。長時間の使用にも十分対応します。

Huawei TalkBand B2

Huaweiが発表した新型スマートウォッチも、丸みのあるディスプレイを搭載し、デザインという点では非常に優秀です。しかし、私たちはTalkBand B2という別のデバイスの方が気になりました。フィットネストラッカーにもBluetoothイヤホンにもなるハイブリッドなデバイスです。ユーザーの日々の活動を追跡し、歩数や消費カロリーを計測できます。さらに、このデバイスの「本体部分」をバンドから取り外して、普通のBluetoothイヤホンとしても使えます。

今回はこんなところです。Mobile World Congress 2015に関する次回の記事では、このイベントで気付いたITセキュリティの主なトレンドについて紹介します。お見逃しなく!

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