プライバシーを守るBlackphone、その利点と弱点

2014年7月17日

安全性に一分の隙もないと言われる世界初のスマートフォンが、発売後わずか2日で売り切れとなりました。

blackphone

Silent Circleが世に送り出したAndroidベースのスマートフォンBlackphoneは、あらゆる攻撃をブロックするという目的で開発されました。中でも最大のセールスポイントが、米国家安全保障局(NSA)によるスパイ行為を防ぐという点です。

World Tech Todayによれば、Blackphoneが開発された直接のきっかけは、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)氏によるNSAの大規模監視プログラムの告発とされています。このプログラムは、携帯電話での通話やデータ通信を見境なく監視していました。

Blackphoneのセキュリティシステムを支えるのは、AndroidをベースとしたPrivatOSプラットフォームと、その上で動く2つのアプリ、Silent PhoneおよびSilent Textです。これらアプリは一般的な番号案内サービスを備えた暗号通信サービスです。ブロードバンド携帯電話接続およびWi-Fi接続上で機能し、音声通話やビデオ通話、テキストメッセージング、データ通信をサーバーに頼ることなく実行します。通信の間にあるサーバーは、データの覗き見に遭いやすいものです。また、PrivOSプラットフォームには、細かく権限をコントロールする機能も備わっています。

定価629ドルのBlackphoneは、自ら定めた厳しい基準を十分にクリアしていくかもしれません。Ars Technica による初期レビューは、Blackphoneのセキュリティの信頼性を裏付ける内容となっています。彼らが下した評価は「Blackphoneは、めっちゃ安全」。

まず、初期評価は「安全」というものでした。では、日常的にスマートフォンを使う中ではどうなのか?

電話というものがそのときその場で利用可能な電話回線に依存するものである以上、通話やビデオの質を損ねる可能性がある、とArs Technicaは指摘しています。また、Blackphone上ではGoogleのエコシステムの恩恵(Google Playやそこで扱っているアプリ)に預かることができないため、サードパーティアプリのサイドローディングが必要となります。Ars Technicaは、Amazon Storeのアプリがこのデバイスと相性がよいと述べています。

しかし、サイドローディングによって、この安全なデバイスにぜい弱性が作られることにもなりかねません。Kaspersky Labのエキスパートが日頃からアドバイスしているとおり、モバイル向けのセキュリティ製品は必ずインストールしたいものです。

Ars Technicaは、プライバシーを重要視する、技術に詳しい人にはうってつけだが、あまり技術に詳しくない人には向いていないかも、と結論づけています。購入すると決めたならば、サードパーティアプリを導入する前に、しかるべきセキュリティ手段をBlackPhoneに追加するのをお忘れなく。