ユージン・カスペルスキー、日本からの質問にお答えする(3)

2015年6月11日

先日、ソーシャルメディアを通じて、Kaspersky LabのCEOであるユージン・カスペルスキーへの質問を募集いたしました。寄せられた多くの質問を手に、来日したユージンへ直撃インタビューしたところ、真剣に答えてくれました。最終回です。

ユージン・カスペルスキー、日本からの質問にお答えする(1
ユージン・カスペルスキー、日本からの質問にお答えする(2

EK-interview_#1-3

Kaspersky Daily(以下、KD:ところで、サイバーセキュリティに貢献したい、という気持ちをお持ちの方もいらっしゃいます。そういう方々からの質問なのですが…「専門的な知識が無くても、個人でセキュリティ技術に貢献できることはありますか?」ウイルス解析など、そのあたりにも言及していらっしゃいます。

ユージン・カスペルスキー(以下、ユージン):サイバーセキュリティへの貢献の気持ちをもっていただけるのはありがたいね。この分野には、もっとエンジニアやエキスパートが必要だ。ただし、十分な教育を受けるには時間がかかる。基本的な、コンピューターアーキテクトの部分から学ばねばならないし、ソフトウェアの記述や、OSの内部構造についても知る必要がある。そうして徐々に、サイバーセキュリティに近づいていく。基本的なことを学び、アプリケーションやネットワークの解析方法を学び、…サイバースペースにおける真のセキュリティエキスパートになるには、たくさんのことを学ぶ必要があるんだ。

KD:つまり、技術を学ぶことが大切であると。

ユージン:そう、ごくごく基本的なところからね。ハードウェアの構造、OSの内部構造、ソフトウェアエンジニアリング、アプリケーション設計、ネットワークプロトコル、学ぶことはたくさんある。すごくハードワークだ。「ハード・シゴト」(日本語で)

KD:そうなんですね。がんばっていただきたいなと思います。さて、こちらの方は、こうおっしゃっています。「日本でエンジニアとしてカスペルスキーで働きたいです。募集などはしていますか?またどんな知識・技能が入社には求められますか?

ユージン:エンジニアリングの部門は東京にもある。日本のお客様を支援するため、悪意あるコードや悪意あるトラフィックを解析するサイバーセキュリティエキスパートを探している。悪意あるコードを読み、インシデントを調査するような人材だ。

KD:ありがとうございます。この方がうちの会社に来てともにサイバー脅威と戦ってくれるといいですねえ。関連したこんな質問もいただいています。「サイバーセキュリティのスキルを上げるには、どのようなことから勉強すればよいのでしょうか?

サイバーセキュリティエキスパートは、細かいデータを集め、大量のデータを処理し、重要インシデントを記憶する「犯罪捜査官」であることが求められる

ユージン:サイバーセキュリティエキスパートになるには、機械語を読み、アプリケーションのリバースエンジニアリングができる必要がある。ネットワークトラフィックを読み取る必要がある。また、記憶がよくなければいけないね。過去にあったインシデントを覚えていて、似たようなものを観測したときその記憶に照らし合わせるんだ。まとめると、まず機械語が理解できること。ネットワークや技術に関する知識があること。それから、細かいことに気付く力。そして記憶力。新たな情報と過去に起きたことをリンクさせ、比較することができる能力。「犯罪捜査官」であることが求められる、という言い方もできる。細かいデータを集めて、大量のデータを処理して、重要インシデントを記憶するのだからね。

KD:なるほどです。ところで、一般的なインターネットユーザーの場合はどうでしょう?普通にインターネットを使う人がサイバーセキュリティの能力を上げるためにできることとは?

ユージン:たしかに、誰もがサイバーセキュリティのエキスパートになれるわけではないね、皆それぞれ自分の仕事があるのだから(笑)。サイバーセキュリティは専門的な仕事だしね。だが、誰でも、より安全性を高めるために防御を講じることができる。まずは、セキュリティツールを使っていただきたい。どんなシステムにも脆弱性がある。そしてコンピューター、スマートフォン、タブレット、近い将来ではスマートTVも、感染のリスクがある。そこで、よいセキュリティ製品を自分のデバイスに導入することをお願いしたいと思う。もうひとつのお願いは、インターネット上の人を誰も彼も信用しないでほしい、ということだ。サイバー空間には悪い奴が大勢いるのだ、と意識してほしい。この2点だ。

KD:とても基本的なことですね。さて、最後の質問ですが、これは質問というよりリクエストです。ユージンさんのインタビューをリアルタイムのストリーミングで見たい、という。実際、この手の要望は私も聞くことがあります。こうしたものに興味はおありですか?

ユージン:もちろん!

KD:素晴らしい!そういう機会を作れることを期待しています。本日は本当にありがとうございました!

※ユージン・カスペルスキーから日本の皆さんへのメッセージを頂戴しました