SNS大手のFacebookが190億ドルという巨費を投じてWhatsAppを買収したとき、Facebookがその費用を回収すべく、WhatsAppの高収益化に早晩乗り出すであろうことは、疑いのないところでした。その取り組みがどのように始まるのか見ていきましょう。
重要な事実:
- WhatsAppはメッセージを暗号化します。ユーザー自身とチャット相手以外は、誰もメッセージを読むことができません。つまり、会話がFacebookに転載されることもなければ、マーケティングや広告の目的で分析されることもない、ということです。
- WhatsAppではバナー広告が一切表示されません — 少なくとも当面は。ただし、いずれは企業から営利目的のメッセージが届くようになるでしょう。
- Facebookは、ユーザーがWhatsAppを使う頻度や、どんな相手とチャットするのか、などのデータにアクセスするようになります。
WhatsAppはユーザーのデータを共有してFacebookの広告を強化。それを阻止するには?
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- Facebookは収集したデータを使って、もっとユーザーに関連のある広告を表示しようとします。そのため、WhatsAppで何をするかによって、Facebookで表示されるものが変わります。これが嫌なら、以下の方法でオプトアウトすることができます。改定された利用規約が表示される画面で、[同意]オプションの下にある矢印ボタンをタップします。Facebookとのデータの共有に同意する、という旨のチェックボックスの選択を解除します。
- 新しい利用規約にすでに同意してしまった場合は、[設定] – [アカウント]の順に選択し、情報共有に関するボックスのチェックを外します。
- データの共有をオプトアウトできるのは、すでにWhatsAppを使っているユーザーだけです。新しく使い始める人は、Facebookにデータを渡すしかありません。
- WhatsAppを使っているけれどFacebookは使っていない人には、データ共有の影響はありません。
- プライバシーを重視していて、押しつけがましい広告などが表示されることのない場所で自由にコミュニケーションしたいという人は、別のメッセンジャーアプリを試してみましょう。特に安全なメッセンジャーをこちらにまとめました。
残念ながら、選択肢は友達や同僚が使っているアプリに限られるかもしれません。自分と同じくらいプライバシーを重視するように、周りの人を説得しない限りは。
With the changes to @WhatsApp and sharing #data with #FB, what will you do? #privacy
— Kaspersky (@kaspersky) August 29, 2016