iOS 7の優れたセキュリティ機能

Appleは今年6月のWWDCで新OS「iOS 7」を発表しましたが、注目すべきはそこに搭載された「アクティベーションロック」機能です。

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専門家の間では、AppleのiOSプラットフォームがモバイルOSで最も安全なオプションであるということについて、ある程度意見が一致していましたが、その合意はやや不安定なものでした。というのも、App Storeが閉ざされた性質のアプリストアであるのに対し、その最大のライバルであるGoogle Playは非常に開かれたストアであるという理由くらいしかなかったからです。しかし、カリフォルニア州クパチーノを本拠とするAppleが、6月10日にWorld Wide Developers Conferenceで披露したiPhoneソフトウェアの最新バージョン「iOS 7」には、いくつか実用的な新機能があり、iPhoneのセキュリティがApp Store経由ではなく、その機能自体によって強化されることになります。

iOSの「iPhoneを探す」という機能は、iPhoneを置き忘れたり、紛失したり、盗まれたりしたときに、iCloudにサインインするだけでGPSによってデバイスの正確な現在地を特定できる機能です。今では一般的なものになりましたが、以前は非常に画期的なセキュリティ機能でした。問題は、少しでも知識のある窃盗犯なら、すぐに工場出荷時の状態にリセットして、iPhoneの正当な所有者がデバイスを追跡できないようにすることが可能な点でした(その窃盗犯がデバイスから個人情報を抜き出すことに関心がなければの話ですが)。Appleは新プラットフォームiOS 7で「アクティベーションロック」という新機能を導入し、初期状態にリセットするプロセスをはるかに難しくしました。

報道によれば、アクティベーションロックを有効にすると、ユーザーはiPhoneにアクセスするためにApple IDとパスワードが必要になるそうです。窃盗犯がリセットを試みる場合も同様です。

iPhoneソフトウェアの最新バージョン「iOS 7」には、いくつか実用的な新機能があり、iPhoneのセキュリティがApp Store経由ではなく、その機能自体によって強化されることになります。

他にも、iCloudキーチェーンという優れた新機能があります。Wiredによると、この新機能はユーザーのさまざまなiOSデバイスのパスワードをiCloudに保存し、信頼できるAppleデバイスの間でパスワードを同期できるといいます。また、iCloudキーチェーンにはクレジットカードのデータも保存できるという報道もあります。パスワードなどの情報は強力な暗号化形式(256ビットAES暗号)で保存されます。Appleのパスワード管理機能は、ユーザーに強力なパスワードを作成する方法も提案します。

パスワード管理は決して目新しい機能ではありません(セキュリティ企業は長年にわたってパスワード管理システムを提供しています)が、Macユーザーにとっては明らかに良いニュースです。というのも、Appleは自社独自の製品や機能と互換性があるものを開発する傾向にあるからです。

もちろん我々はAppleユーザーに対し、セキュリティを強化するあらゆる機能の利用を勧めています。アクティベーションロックは非常に素晴らしく、試してみるのがとても楽しみです。iCloudキーチェーンも明らかなアップグレードですが、完ぺきとは言えません。どうもAppleは、自社のユーザーにApple製デバイスだけを使用させるために多額の投資をしているように思えます。iPhoneユーザーの多くはPCユーザーでもあります。つまり、iCloudキーチェーンは互換性の問題を抱える可能性があるのです。iPhoneとPCを使っている人は(私もそうですが)、何らかのパスワード管理ツールを使用するのもいいでしょう。

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