夏休みシーズンがやってきました。まとまった休みを利用して旅行に出る人も多いのではないでしょうか。旅先でも、銀行口座やクレジットカードのアカウントやメールをチェックしたくなるものです。しかし!公共のWi-Fiを使うよりも危険な行為が1つだけあります。それはホテルの共用コンピューターを使用すること。
今月、テキサス州にあるホテルのビジネスセンターに設置されたコンピューターにキーロガーをインストールした容疑で、ある犯罪集団が逮捕されました。これを受けて、米国のシークレットサービスと、国土安全保障省の国家サイバーセキュリティ通信統合センター(NCCIC)が、全米のホテルにセキュリティ対策を強化するよう警告しています。この犯罪集団は、キーロガー(ユーザーがキーボードで入力した内容を記録するプログラム)をインストールし、そのデータを外部のメールに転送することによって、人々のメールや金融機関のアカウントのログイン情報を手に入れていました。
休暇中にどうしてもメールをチェックしたいときでも、ホテルのコンピューターを使うのは危険
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この種の詐欺を働くのは簡単なので、旅行先のホテルのコンピューターに関しては慎重になりましょう。野球の試合結果を見るくらいなら問題ありません。でもメールのチェックは、スマートフォンを使うか、安全なコンピューターを使える場所に着くまで待った方がいいでしょう。
どうしてもメールをチェックする必要があるのに共用のコンピューターしか手段がない場合は、そのコンピューターが細工されていないことを祈るのではなく、事前に策を講じておきましょう。MailinatorやTrashmailといった使い捨てのメールアカウントに、メールを転送する設定にしておく(または必要になりそうなメールを前もって移しておく)のです。使い捨てアカウントには有効期限があり、時間が経つと使えなくなります。また、どうしてもファイルをダウンロードする必要がある場合は、ファイルをリンクで共有できるようにして、そのリンクを先ほどの使い捨てアドレス宛に送っておきます。ここでのポイントは、メール、金融機関、ファイル共有サービスなど、自分個人のアカウントへ絶対にログインしないことです。共用のコンピューターでログインすると、こうした情報を盗まれる恐れがあります。
このような回避策は、ものすごく便利な方法とは言えないかもしれません。でも、クレジットカード会社とのやりとりに何時間もかけたり、パスワードを全部リセットしたり、重要な個人情報を自分で使えなくなったり、なりすましの被害に遭ったりするよりはよいでしょう。
共用コンピューターを使う方法―ただし、やむを得ない場合の最後の手段
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