2014年4月30日

iPhoneを守る6つのアプリ

ヒント 脅威

Appleのモバイルプラットフォームとそれを中心に構築されたエコシステム全体が競合を大きく引き離している理由は、その高いレベルのセキュリティにあります。App Storeに登録されるアプリはすべて厳重な審査を受け、iOSでのプログラムの動作には厳しい制約があり、デバイスからクラウドへ送信される全データは自動バックアップされています。このすべてが、iOSを非常に快適で安心して使えるシステムにしているのです。しかし、それは規定の機能やサービスで対応できる操作をするときだけ。写真をパスワードで保護するなど、特別なことをしようとすると、必要なアプリがプリインストールされていないので、iPhoneでは対応できません。とはいえ、必要な機能を確実に実行してくれるアプリが入り用なら、いつでもApp Storeに行って探すことができます。Appleが言うように、なにか必要だったり使いたかったりするときには、それに合ったアプリがそこにあるのです。

先日はプライベートメッセンジャーを取り上げましたが、今回は皆さん自身とお使いのiPhone、そしてそのデータを保護する優良アプリを紹介します。

iphone

1passwordアイコン1password
AgileBits
900

24.8 MB

効果的なセキュリティアプリを取り上げている記事のほとんどが、このパスワードマネージャーを話題にしていますが、それは当然でしょう。1passwordは、パスコードの作成、保存、管理を行うアプリの中でも、とりわけ人気が高く、強力で使いやすいアプリなのですから。そのうえ、パスワードだけではなく、クレジットカードや銀行口座、秘密のドキュメント、メンバーカードなど、さまざまな情報を記憶できます。保護されたデータを引き出すために必要なのはマスターパスワードの入力だけ。覚えておかなければならないのはこのパスコードだけなのです。すべての秘密を1か所にまとめることになるため、パスワードを強力にして、絶対に忘れないようにしましょう。

1password
先日はプライベートメッセンジャーを取り上げましたが、今回は皆さん自身とお使いのiPhone、そしてそのデータを保護する優良アプリを紹介します

ちなみに、1passwordはiPhone専用のアプリではありません。AgileBitsは、Android、Mac OS、Windowsなど、主要なプラットフォームに対応したバージョンを開発しています。これらは同期できるので、毎日、複数のデバイスを使用しているユーザーにはとても便利です。ただ、これらのアプリを揃えるにはかなりの費用がかかります。iPhone用アプリの価格はセール中にもかかわらず900円。デスクトップバージョンはさらに値段が上がります。また、メジャーアップデートのたびに支払いが必要です…それが最高のマルチプラットフォーム対応パスワードマネージャーを使う代償なのです。

1passwordアイコンiPhoneを探す
Apple
無料
5.1 MB

数年前までは、失くしてしまったiPhoneを取り戻すことなど考えられませんでした。iPhoneを追跡する機能がなかったからです。しかし、今は違います。「iPhoneを探す」アプリがインストールされていれば、失くしたデバイスを見つけられる可能性が高くなります。仕組みはとてもシンプルで、このアプリを有効にすると、GPSやセルラーネットワーク、可能な場合はWi-Fiを使って、iPhoneの位置座標がAppleのサーバーに送信されます。デバイスの所有者はiCloudのWebサイトや「iPhoneを探す」アプリを使用して、いつでもこの座標値を調べられます。もちろん、そのためにはApple IDが必要ですが、iPhoneなどのApple製デバイスを持っていれば、必ずApple IDを持っているはずです。

FMI

このサービスでは、紛失したiPhoneを追跡できるだけでなく、遠隔操作でブロックし、メッセージを送信してiPhoneの画面に表示させることもできます。たとえば、こんなふうに。

もちろん、こういった機能が使用できるのは、iPhoneの電源がオンになっていて、インターネットに接続されている場合だけです。それ以外の場合は、残念ながら、iPhoneにデータを送信して応答を得ることはできません。したがって、このアプリが頼りになるケースもありますが、できれば少し用心し、iPhoneをいつも手元に置いておくようにした方がいいでしょう。

Private Photo VaultアイコンPrivate Photo Vault
Legendary Software Labs
無料(App内での購入あり)
13.7 MB

他人にスマートフォンの秘密のデータを見られないよう、特定のコンテンツだけをパスワードで保護したい…そう思っていない人を探すのはなかなか大変です。パスコードを使って写真を保護する機能があれば、喜ぶiPhoneユーザーは多いに違いありません。「写真」アプリにはそのような機能はありませんが、代わりとなるサードパーティアプリはたくさんあります。Private Photo Vaultはまさにそのようなアプリの1つで、写真やビデオの一部、またはすべてをパスワードで保護してくれます。そのためにはコンテンツをすべてこのアプリに転送しなければなりませんが、それほど難しい作業ではありません。

PPV-eng

また、「おとりパスワード」というおもしろい機能もあります。パスコードを入力しているところを誰かに見られてしまった場合はこの機能が便利です。さらに、iTunesとの同期、侵入レポートなどの機能も用意されています。無料版では使用できる機能が限られており、広告が表示されますが、300円で完全版にアップグレードできます。

InRangeアイコンPhilips InRange
Philips Consumer Lifestyle
無料(別途、ハードウェアが必要)
2.8 MB

Philipsは、特にホームエレクトロニクス分野でのイノベーションが有名です。同社はここ数年、iPhoneをはじめとするモバイルデバイスに、自社製品の大半を統合しようと多大な努力をしてきました。Philips InRangeはその好例です。これはBluetoothに対応した小さなデバイスで、ユーザーが貴重品を持たずに出かけたときにアラームで知らせ、置き場所を忘れたときには探すのを手伝ってくれます。Philips InRangeと連携するように設計されたこのアプリは、InRangeとiPhoneが互いに一定の範囲から外れたときに自動的にアラートを発します。この範囲は自由に設定できますが、Bluetoothの通信有効範囲は10~20メートルということに注意しなければなりません。家庭での使用に最適なガジェットで、財布の中に入れておけば、財布を持たずに出かけようとすると、その都度、知らせてくれます。逆に、InRangeデバイスのボタンを押すと、このデバイスとペアになっているiPhoneがどこにあるかわかります。

InRange

ただし、弱点もあります。まず、InRange Bluetoothデバイスはバッテリーを内蔵しているためサイズが大きく、小さな財布には入らないかもしれません。また、このデバイスは決して安くはなく、安い場合でも5000円台です。とはいえ、こんな小さなものが大きな助けになるのですから、カギや財布を安全に守るには妥当な価格なのかもしれません。

SilentPhoneアイコンSilent Phone
Silent Circle
無料(追加で定期利用料が必要)
8.7 MB

安全なメッセンジャーを紹介した先日の記事で、Silent Circleプロジェクトのひとつ、Silent Textアプリについて触れたことを覚えている方もあるでしょう。今回は、同じくSilent Circle製のアプリ、Silent Phoneを紹介します。Silent Phoneは、ピアツーピア接続を使用して、暗号化された動画や音声メッセージを送受信します。つまり、このサービスはメッセージの格納や転送にサーバーを一切使用しません。すべて、デバイスとデバイスの間だけで行われます。アプリの設計は完ぺきとは言えず、慣れるまでに多少の時間がかかりますが、優れた機能を備えています。

SilentPhone

しかし、いくつか難点もあります。まず、このサービスはSkypeほど有名ではなく、Viberと比べても知名度が下がるので、Silent Phoneに接続している友人があまり見つからないかもしれません。また、アプリ自体は無料ですが、Silent Circleの定期利用料が必要で、Silent Textなどのモバイルサービスの利用料として、1か月あたり1,000円程度、年間契約で10,000円程度かかります。Silent Phoneから固定電話や携帯電話に電話をかける場合は月額約2,500円弱になります。安くはない感じです。

TunnelBearアイコンTunnelBear VPN
TunnelBear
無料(追加で定期利用料が必要)
30.7 MB

Kaspersky Dailyをよく読んでいる方なら、VPNとは何か、未知のWi-Fiホットスポットを使用するときになぜVPNが必要なのかをご存じと思います。iPhoneは優れたVPN機能を備えていますが、トラフィックが通過できるサーバーがなければ、その機能を使用できません。もちろん、クリック数回で無料のサービスを使用することもできますが、無料のVPNは接続速度が非常に遅く、長時間にわたってサーバーがオフラインになることもよくあります。この程度のセキュリティで十分なのでしょうか?そうでなければ、他にも手ごろなVPNサービスを多数利用できます。その1つがTunnelBearです。

TunnelBear

TunnelBearの最大の特徴はそのシンプルさです。これまで一度もVPNを扱ったことがなくても、TunnelBearが詳しく説明してくれますし、インターフェイスも使いやすいので問題はないでしょう。画面にはとても愛らしいクマも登場します。価格は1か月あたり500円ほど、1年間で5.000円程度と極めて良心的。また、VPNが必要になるのは月に1、2回という人は、毎月500MBまで無料で使用できるため、それで間に合うかもしれません。なかなかお得です。

念のため申し上げておきますが、iOSはメジャーアップデートのたびに、セキュリティが向上し、より強力になっています。したがって、ここで取り上げたアプリの中には、次のiOSリリースで不要になるものもあるでしょう。ともあれ、現時点ではどれも非常に優秀なアプリであり、詳しく調べてみる価値はあります。ただ、iPhoneの安全を守る最高のアプリは皆さん自身であることを忘れずに。大切なスマートフォンに細心の注意を払い、よく面倒を見てやってください。