Snapchatの危険

Snapchatは、ファイルを一時的に共有して消してしまえる便利なツールです。その特性と、利用における危険について、見ていきましょう。

「Snapchatは友人と時間を共有するための新しい手段です」。写真を一時的に共有するアプリケーション、Snapchatの「会社情報」ページの冒頭には、このように書かれています。非常に曖昧な文言なので事実を正確に表すものではありませんが、10代の若者が秘密の(つまり裸の)写真を共有するために使用していると言われるアプリの説明としては、全く言葉足らずです。

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Snapchatには写真と動画を削除する既定の機能があるため、セクスティングに最適なアプリであるという意見には、どんなに純粋な評者でさえも同意するでしょう。スタンフォード大学の将来有望な4人の若者がどれほど純真か、あるいは4人がSnapchatを開発したとき何を考えていたかは関係ありません。

セクスティング全般については、ここではあまり取り上げないことにします。というのも、この素晴らしい新世界ではスマートフォンに適応型カメラが搭載され、常時インターネットに接続されているために、分別のない子どもたちが自分の際どい写真を送り合うのを止める手段はないからです。こうした写真を送るのはすでに簡単で一般的な行為となっており、テキストメッセージ、メール、Twitter、Facebookなど、そのためのモバイルソーシャルアプリはいくらでもあります。したがって、こんな大騒ぎや見せかけだけの怒りが何なのか、よくわかりません。

Snapchatには写真と動画を削除する既定の機能があるため、セクスティングに最適なアプリであるという意見には、どんなに純粋な評者でさえも同意するでしょう。

Snapchatの開発者たちが開発時にそのことを考えていたのなら(考えていなかったとは思えませんが)、このような共有を短期間のみ可能とするアプリケーションを作成しようとした点で、彼らは評価されるべきなのかもしれません。

しかし実際には、Snapchatを他のSNSと同じくらい何も考えずに使う人が数多くいます(ほとんどの人と言ってもいいでしょう)。率直に言えば、個人的にはSnapchatを笑える動画を送るためのサービスとしか考えていないので、どうして動画をこんなにも短時間で永久に消す必要があるのか、疑問を感じずにはいられません(スタンフォード大の人に偉そうなことは言えませんが)。

報じられたところによると、Snapchatのある関係者は、「電話の内容を許可なく録音するのが違法なのには理由がありますが、それは誰もがテレフォンセックスをしているからではありません」と述べたそうです。

サンフランシスコを拠点とするオンラインマーケティング会社Survataが最近実施した調査で、Snapchatユーザーは実際にはテキストメッセージという旧来の手段でセクスティングすることが多いことがわかりました。Survataの調査対象は18~29歳の米国人5,475人です。Snapchatユーザーであることを認めた715人のうち、Snapchatでセクスティングしたことを認めたのはわずか13%でした。別のサンプルでは、Snapchatを使っていない人の26%がテキストメッセージでセクスティングしたことがあると回答しています。

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そこでSurvataは、セクスティングでないなら何にSnapchatを使っているのかを質問してみました。最も一般的な回答は、驚くような内容ではありませんが、「友人におもしろい写真を送る」「友達に変顔を見せる」「友人にジョークを送る」というものでした。

Snapchatは本当に優れた通信手段です。通信の記録が永久に残ることはありません。

何についても言えることですが、Snapchatの使い道は、ユーザーがどれほど賢く、クリエイティブで、想像力豊かかによって、いくらでも出てきます。テストでカンニングするためにも使えるでしょうし、不倫相手と密かに連絡を取ることも可能です。ドラッグの取引にも使えるかもしれません。破廉恥な使い道ばかり挙げましたが、真剣に考えれば建設的な用途も多く見つかるはずです。たとえば、Snapchatのセキュリティによりますが、活動家が独裁政権の監視下で機密情報を送受信するのに最適なツールとなる可能性もあります。Snapchatは本当に優れた通信手段です。通信の記録が永久に残ることはありません。

一見してSnapchatが優れているところはもちろん、前もって設定しておいた時間を過ぎるとSnapchat(と呼ぶものでしょうか?)が永久に消える点です。ただし、受信者がスクリーンショットを撮らなければの話です。でも安心してください。誰かがSnapchatのスクリーンショットを撮ると、アプリケーションが送信者に知らせてくれるのです。残念ながら、婚約指輪をくれたので生涯を共にすると思っていた元彼が、スクリーンショットを撮っていやらしい友人と共有することを止める術はありません。さらに悪い場合は、インターネット上に投稿されて、我々がみんな死んだ後もずっと残ってしまうということもあるでしょう。

しかし結論としては、良いSnapchatも、悪いSnapchatも、どちらでもないものも、すべて2つのものに行き着きます。スクリーンショットと信頼です。Snapchatを使って連絡を取る相手が心から信頼できる人なら、安全上何も問題はありません。いくらでもSnapchatを使ってください。一方、Snapchatで陰部の写真を送る相手が、犯罪者仲間だと思っていたら実は覆面警官だったという場合には、おそらく安全な通信手段とは言えないでしょう。

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