Apple CEOが語るプライバシーとセキュリティ:10の発言

2015年6月12日

Appleの最高経営責任者(CEO)ティム・クック(Tim Cook)氏が、先ごろワシントンDCで開催されたEPICの「Champions of Freedom」イベントで、プライバシーとセキュリティについて講演しました。同氏の講演内容から、特に重要な10の発言を紹介します。

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写真提供:EPIC

  1. 「私たちのプライバシーは、さまざまな面で攻撃を受けています」
  2. 「私は今、シリコンバレーからスピーチしています。ここでは、大きな成功を収めた著名企業数社が、個人情報は安全だと利用者をだまし、ビジネスを成立させています。利用者の情報を貪欲にかき集め、そこから利益を得ようとしています。Appleは、それは間違っていると考えます。そんな企業にはなりたくありません」
  3. 「無料と見せかけて実はかなりのコストが伴うサービスを利用するために、利用者が個人情報を差し出すようなことがあってはならないと思います。特に最近は、私たちの健康、お金、家庭に関するデータがデバイスに保存されているからです」
  4. 「Appleは、利用者が自分自身の情報を管理できるべきだと考えています。いわゆる無料サービスを気に入っている人もいるでしょうが、自分のメール、検索履歴、さらに今では家族写真のデータが、得体の知れない広告目的で利用・販売されています。それだけの価値があるサービスでしょうか。いつの日か、誰もがこういったサービスの実態に気づくことになるでしょう」

  1. 「市民的自由に対する攻撃は他にもあります。日に日に過熱している暗号化を巡る議論です。一部の政府関係者は、一般市民が自分のデータを暗号化できないようにしたいと考えています」
Apple製品から暗号化機能を取り去ってしまえば、善良な市民に害が及ぶだけです。犯罪者は今後も暗号化を利用するでしょう。暗号化ツールは簡単に使用できるからです
  1. 「一部の政府関係者が望むように、Apple製品から暗号化機能を完全に取り去ってしまえば、法を守り、当社製品を使って自分のデータを保護している市民に害が及ぶだけです。犯罪者は今後も暗号化を利用するでしょう。暗号化ツールはすぐに手に入り、簡単に使用できるからです」
  2. 「Appleは警察機関に対して深甚なる敬意を寄せており、数多くの分野で協力していますが、この問題に関しては意見が異なります。はっきり申し上げましょう。暗号化機能を弱める、または排除することによって、暗号化を正当な目的で利用している善良な市民が不利益を被ります。ひいては、米国憲法修正第1条で規定された権利を抑圧し、米国の根幹をなす原理を揺るがすことになると私は考えます」
  3. 「警官のために、鍵をマットの下に隠しておくと、泥棒にも見つかってしまいます。犯罪者は持てる技術をすべて使って、利用者のアカウントをハッキングしようとします。どこかに鍵が隠されていることを知れば、見つかるまで探し続けるでしょう」
  1. 「Appleも多くの人と同様に、セキュリティのためにプライバシーを犠牲にするという考えに反対です。セキュリティ対策とプライバシー保護の両立は可能であり、そうしなければなりません。人間には基本的なプライバシーの権利があると当社は考えます。それは米国人の望みであり、憲法の定めるところであり、倫理的に求められるものでもあります」
  2. 「企業はプライバシーとセキュリティとの妥協点を利用者に求めるべきではありません。どちらも、最高のものを提供する必要があります。誰かのデータを守ることは、私たちすべてを守ることにつながるのです」