eBayで安全な取引をするために

オークションサイトを利用して、欲しいものを相場より安い値段で買ったり、不要なものを売ったりしている人も多いでしょう。ネットオークションの大手eBayの安全な利用方法を、売り手と買い手の両方の視点で解説します。

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家の中に余分なものがたくさんあって処分したいと思っている人、手を挙げてください。では、フリマに出すのは面倒くさいという人は、手をそのままで。

はい、下ろしてください。

次に、ネットで定価より安く買い物したいと思ったことがある人は、先ほどと逆の手を挙げてください。では、欲しいものがあるけど近所の店では見つからないという人は、手をそのままで。はい、下ろしてください。

一度でも手を挙げた人は、eBayのターゲット顧客です。実は私もです。先日、大西洋の向こう側にいる同僚数人とチャットをしていたとき、eBayが話題になりました。eBayでは、世界中で品物を売り買いできますが、本当に安全でしょうか? eBayを10年以上利用してきた人間として、私は売り手と買い手の両方の立場から、良い面も悪い面も見てきました。

Web上にあるさまざまなサイトと同じように、結局のところ、セキュリティや保護の問題の多くは、常識が不可欠だという結論に落ち着きます。今回はeBayのアカウント登録から、身の安全を守るための個人的な経験談まで、いろいろな切り口からeBayの問題点を分析します。

アカウント登録

すでにeBayアカウントをお持ちの方は、次の項目からお読みください。

eBayが初めてという方は、まず、登録ページ(英語サイト)でアカウントを作成しましょう。

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登録用フォームではパスワードを設定する必要がありますが、必ず強力なパスワードを指定してください。また、電話番号も入力しましょう。この電話番号は、売買のトラブルを解決したい場合に重要です。

PayPalアカウントを持っていないなら、1つ作っておくといいでしょう。PayPalには、eBayで購入した商品をスムーズに決済する機能が用意されています。eBayアカウントを設定する途中で、PayPalとの連携を促すメッセージが表示されます。eBayとPayPalにまとめてログインするオプションもありますが、個人的な経験から言えば、ログインのたびにPayPalを選んでログインするオプションをお勧めします。なお、eBayとPayPalのアカウントには、同じパスワードを指定しないでください

モバイル設定

eBayにはモバイルデバイス向けのアプリがあり、外出中でも自宅にコンピューターがなくても手軽に売買できる仕組みになっています。ただし、eBayのアプリをインストールする場合は、必ずGoogle Play(Androidの場合)またはApp Store(iOSの場合)から公式のアプリを入手してください。そうしないと、正規アプリに見せかけた別のアプリ(もしかすると悪質なアプリかも)をダウンロードしてしまう可能性があります。

買い物をする

eBayは、ネットオークションの草分け的存在です。eBayのサイトでは、歴史的遺物から、こまごました雑貨、ハンドメイドの品々(Etsyで扱っているようなものですね)、高級乗用車に至るまで、何でも買うことができます。何を買うかは人それぞれ。小さい頃に愛用していた玩具を探す人もいれば、懐かしのファミコンゲームを探す人もいるかもしれません。

それでは、買い物するときのヒントをいくつかご紹介しましょう。

  • 違法な品物を買わない。合法的でないものをつい手に入れたくなるかもしれませんが、考え直しましょう。eBayでの買い物はすべて記録されていますし、eBayに出品されているものが全部合法的とは限りません。ある国では合法的な商品でも、他の国では違法であることもあります。こちらでeBayのポリシーをご確認ください。
  • 偽物に注意。eBayには、新品、中古にかかわらず多くのものが出品されていますし、取引を成立させようと多くの人が集まっています。購入する前に、必ず商品の説明を読みましょう。商品について質問がある場合は、サイトの出品ページ経由で売り主に聞きましょう。中には、商品が偽物であることがわからないようにしている売り主もいます。写真を見ただけでは判別できないこともあります。私自身、eBayから通知を受け取ったことがあります。1回は売り主に偽物販売歴があるという内容、もう1回は品物の説明に誤りがあるという内容でした。
  • 鵜呑みにせず、検証を。偽物に注意するのと同時に、売り主のプロフィールをクリックして、その人に関する最新のレビューを読み、どのように評価されている人なのかを必ず確認しましょう。また、経験上、価格の割に良すぎる品物やかなりの価格が設定されている品物が出品されていたら、他を探すようにしています。
  • 自分で調べる。アンティークの品や何かの記念グッズを購入する場合は、下調べが必要です。大手のオークションハウスやコレクターサイトで、このような商品の相場を確認しましょう。ときどき、本物だと偽って複製品を出品する人がいます。南北戦争の遺物のレプリカや、お気に入りのスポーツ選手の偽サインに、何百ドルも払いたくないものです。

品物を売る

要らない物をお金に換えよう!たとえは悪いですが、そういうことです。先ほど、「取引を成立させようと多くの人が集まっている」と書きました。売り手になったら、このことを念頭においてください。あなたが売ろうとしているそれを、欲しいと思う人がきっとどこかにいます。

しかし、あなたの思い出の品だからといって、買い手が喜んで大金をはたくわけではありません。品物の販売には試行錯誤がつきものです。また、「これにそんなに払ってくれたの?」と言いたくなるときが来るかもしれません。私にもそんなときがありました。ビールの空き缶が35ドルで売れたのです。その話は、機会があればお会いしたときにでも。

さて、売り手となったときのヒントをご紹介しましょう。

  • 代金を受け取るまでは発送しない。eBayとPayPalを連携させると、売買成立後にエスクローが代金を預かり、保証してくれます。この方法を使用するか、または代金が全額支払われて決済が完了するまで商品の発送を待つことをお勧めします。
  • 買い手にメールで連絡をさせない。eBayにはメッセンジャー機能が組み込まれているので、買い手とのやり取りに自分が普段使っているメールアドレスを使う必要はありません。eBayのシステム以外のところで商品を買いたいとか、eBayのプラットフォームを離れて直接話をしたいなどと、買い手が連絡してくることはよくあります。特に害もなさそうに思うかもしれませんが、売買をeBayサイトの外に持ち出すことは、規約違反であるだけでなく、リスクのレベルを引き上げることにもなります。個人的意見ですが、自分が売り手であるときにこのような連絡が来たら、気味悪く感じます。怪しいだけでなく、行き過ぎだと思われるかもしれません。
  • 自分のアカウントで行われている取引を監視する。eBayとPayPalを使用していれば、取引の進行をそれぞれのサービスから確認することができますし、怪しい動きがあったときは警告してもらうこともできます。かなり前のことですが、銀行から連絡があり、PayPal経由で400ドル相当のeBay料金が請求されているが辻褄が合っていない、と知らされました。銀行、PayPal、eBayを行ったり来たりしながら調べたところ、どうやら誰かがソーシャルエンジニアリングを使って、いずれかの組織から私のPayPalアカウントに侵入し、ある注文(12か月前に販売済み)の納品書を大量に印刷して、別のアカウントへ払い戻したことがわかりました。どの担当者も親身に応対してくれて、私が中国、ラトビア、エストニアに何も販売していないことを確認し、問題を解決してくれました。これも、複数のアカウントを完全に紐付けるべきではないこと、パスワードを使い回してはならないことを示す例です。
  • フィッシングに注意。PayPalは電子決済分野、eBayは電子商取引分野の大手ですから、フィッシング詐欺の標的になることが多々あります。この記事を書いている日も、PayPalから正規のメールと偽のメールを1通ずつ受け取りました。

こちらの画像と —

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— こちらの画像の違いがわかりますか?

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トラブルの解決

eBayをお使いの方へ、最後のアドバイスです。トラブルが発生したら、eBayのレゾリューションセンターに連絡しましょう。eBayは、1日に10億件以上の取引を処理しているといわれています(英語記事)。すべて完璧とはいかないでしょうが、何らかのトラブルがあったときは、解決に乗り出してくれます。共通の価値観を持つ買い手と売り手が結び付いたエコシステムでは、概して円満に解決するものです。

ヒント