詐欺に遭わない無料ゲーム探しのコツ

無料でプレイできるPCゲームを選ぶときに心しておきたい、5つのポイントを説明します。

一般的な話、無料でもらえるからというだけで何かをダウンロードしたり、無料で何かを手に入れられるとうたうリンクを開いたりすべきではありません。無料のように見えて、実は対価が生じることもあります。引き換えに失うのが、良い気分だけであったとしても。この記事では、後でがっかりすることのないゲーム選びのヒントを紹介します。

ゲームは信頼できる提供元からダウンロードする

ゲーミングプラットフォームは年々増えています。市場におけるSteamの優位がOriginやuPlay、Epic Games Storeなどを刺激し、これらの企業が独自製品の開発を試みるようになりました。また、多数のインディーゲーム会社が、ゲームストアへの販売手数料の支払いを避けるために、自社サイトでゲームを直接販売しようとしています。このため、公式以外のWebサイトから(今まで見たことのないWebサイトからでも)ゲームをダウンロードすることに何の抵抗も感じない人もいます。

このように多種多様な提供経路を見分けるのは簡単にいかない場合もあり、詐欺師はそこを突いてきます。たとえば、ゲーマーをフィッシングサイトへと誘導し、そこで新作のゲームや『フォートナイト』のような著名な無料ゲームに見せかけたマルウェアを配布します。

ですから、見知らぬサイトから何かをダウンロードするように促された場合は、誘惑に負けないようにしましょう(また、知らない人から送られてきたリンクはクリックしないでください。リンクをクリックしただけで、厄介なものがダウンロードされる場合があります)。

ゲームストアのアドレスはブラウザーに直接入力する

公式サイトにつながっていると称するリンクが、必ずしもそこへ連れて行ってくれるとは限りません。「Originストアから『バトルフィールド』シリーズを無料でダウンロードできる」と誰かが掲示板にリンクを投稿していたとしても、リンク先のページでユーザー名とパスワードを入力する前に、十分注意を払いましょう。もしかすると、本物のストアのアドレスにとてもよく似たアドレスを持つ偽サイトかもしれません。ハッカーは、あなたのログイン情報を手に入れてアカウントを乗っ取ろうとしているのです。

掲示板に掲載されているお得情報が不審なものには思えなくても、何らかの企みである可能性はあります。ゲームストアの公式クライアントを使ってアクセスするか、ブラウザーのアドレスバーにURLを手入力してアクセスするのが一番です。

認証済みの開発元やパブリッシャーを探す

小さなスタジオでも世界的ヒットとなるゲームをリリースすることがあるため、ゲーマーたちは、世間に認められた大手パブリッシャーと同様に、新しい開発元にも注目しています。サイバー犯罪者はこのような関心を逆手に取り、最新インディーゲームのアーリーアクセス版のように見せかけたマルウェアを作成します。

したがって、何かをダウンロードする前に、まずインターネットでそのゲームプロジェクトに関する情報を検索してみてください。開発元で何らかのセキュリティの問題が発生していたなら、おそらく、そのことについてゲーム関連のニュースメディアや掲示板に掲載されているはずです。

他のプレイヤーのレビューを読む

2018年、Steamのモデレーションにパスした『Abstractism』というゲームの開発元が、利用者のコンピューター上で密かに仮想通貨をマイニングしていたことが発覚しました(英語)。企みを暴いたのは、このプログラムがリソースを大量に消費することに気付いたゲーマーたちでした。プラットフォームの管理者たちが詐欺に気付いたころには、怒ったゲーマーたちが残したレビューによってゲームの評価は大暴落していました。

ゲームをインストールする前には、必ずレビューに目を通しましょう。ゲームにたくさんの非難が集まっていたら、インストールを考え直すべきです。

保護を無効にしない

常に警戒を続けるのは、とても難しいものです。しかし、何らかの理由でリンクをうっかりクリックしてしまった場合でも、信頼できるセキュリティ製品がインストールしてあれば、最悪の事態を免れることができます。セキュリティ製品は、不正なWebサイトが何らかの害を起こす前に検知し、インストールファイルをスキャンし、不審な活動をブロックし、貴重なデータを保護します。

ゲームのパフォーマンスがよくなると考えてセキュリティ製品による保護を無効にする人もいますが、これはお勧めできません。セキュリティ製品を無効にすると同時にWindowsに内蔵の保護機能が起動され、これがコンピューターリソースの一部を消耗するためです。対照的に、サードパーティのセキュリティ製品の中には、ゲームプレイ中にCPUにかかる負荷を軽減するゲームモードを備えている製品があります(Microsoft Defenderにはこの機能がありません)。カスペルスキー インターネット セキュリティ(カスペルスキー セキュリティのWindows版プログラム)には、ゲームモードが搭載されています。

まとめ:無料で安全にプレイするには

無料ゲームは、楽しさも品質も有料ゲームに引けを取りません。『Dota 2』『リーグ・オブ・レジェンド』『フォートナイト』そしてSteamで公開されている数々のインディー開発プロジェクトが、そのことを証明しています。しかし、セキュリティのことを忘れるわけにはいきません。

  • ゲームは、必ず公式の提供元からダウンロードしましょう。よく知らないWebサイトの場合、そこからダウンロードしたゲームに余計なものが追加されていないかどうか、判断できません。
  • ダウンロードサイトへアクセスする場合は、ブラウザーに直接アドレスを入力するか、ゲームストアの公式クライアントを利用しましょう。
  • ゲームをダウンロードする前に、開発元やパブリッシャーの評判を確認しましょう。過去に倫理に反する行動を取っていたことが知られているのなら、インストールしないでおきましょう。
  • ゲームに関するコメントや感想を調べてみましょう。それが詐欺である場合、被害に遭った人が怒りのレビューを残しているかもしれません。
  • 自分自身をセキュリティ製品で守りましょう。カスペルスキー製品には、リソースの消費を最小限に抑えるゲームモードが備わっています。
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