ソーシャルメディアに家庭を壊されないために

2017年1月25日

私たちの自己評価がどのくらい「いいね」に左右されているか、考えたことはありますか?デジタルコミュニケーションは、都市間や国間の距離を縮めて人々をつなぐため、つまり、友達や家族とのつながりを保てるようにするためのものです。しかし残念ながら、まったく逆の効果を生むこともあります。「インターネットは直接会って話をする代わりにはならない」と誰もが口を揃えますが、かといってオンラインでの注目集めも止められません。私たちは「いいね」や「シェア」を求めているのです。

それって、そんなに大問題なのでしょうか?

この疑問は、さまざまな仮説的憶測や理論上の推論を呼び起こすことでしょう。そこで、当社は調査を実施し、得られたデータを元に判断することにしました。調査の結果、ソーシャルメディアは確かに多くの問題を解決しているものの、同時に新しい問題を生み出していることがわかりました。

この記事では、この調査でわかったことをご紹介します。

「いいね」は自尊心の新基準?

ソーシャルメディアを利用する人のうち10人に1人が、友達や知り合い、さらには見知らぬ人にさえ好印象を与えようと、オンラインで嘘をついていることが判明しました。時には「実際に行ってない場所に行ったふり」や「していないことをしたふり」をしています。さらに、「人気を集めるためなら、倫理基準を無視してもかまわない」と答えた人も多数います。このような人は、たとえば、友達の恥ずかしい写真を投稿する心づもりがあるのです。「いいね」のためであれば。

友達や同僚、雇い主の秘密を暴露することはタブーではない — これには驚かされました。

興味深いのは、「いいね」をもらうために、女性よりも男性の方が過激な投稿をする傾向にあることです。男性は、友達の恥ずかしい写真だけでなく、自分自身の恥ずかしい写真を投稿しても構わないと答えています。また、思ったよりも「いいね」がつかなかったり、大切な人が投稿に「いいね」し忘れたりしたときにショックを受けると答えたのも、女性(17%)より男性(24%)の方が多くなっています。

「いいね」集めが日常生活に与える影響は?

私たちは、変化のめまぐるしい高度な技術社会に暮らしています。家族や友達、同僚といつでも好きなときにオンラインで連絡が取れることで、私たちは直接会う機会を逃しています。ソーシャルメディアで様子がわかり連絡も取れるので、親(回答者の31%)、子供(33%)、パートナー(23%)、友達(35%)と直接会う機会が減った、と回答者の多くが認めています。

友達や家族と最後に直接会ったのは、いつでした?思い出せない人は、そろそろ会いに行く時かもしれません

さらに、「いいね」集めは家庭生活にも影響を与えます。たとえば、回答者の21%は、ソーシャルメディアで親のみっともないところを子供に見られたため、親子関係に傷が付いたと認めています。先に述べたとおり、「いいね」の数を増やすためなら自分の名誉を傷つけるような情報でも喜んで投稿する人は多数いるので、このサイクルは無限に続きます。

親はそれほど判断を急がないようで、オンラインでの子供たちの行動に困っていると答えたのは14%しかいませんでした。一方で、回答者の16%が、不名誉な投稿のせいで配偶者やパートナーとの関係が悪化したと言っています。

さて、どうすればいいでしょう?

回答者の半数は、ソーシャルメディアによって人間関係が悪化することはなく、むしろ、インターネットのおかげで家族との絆が深まったと感じています。それは本当かもしれません。一方、ドイツのヴュルツブルク大学のメディア心理学者、アストリッド・カロルス(Astrid Carolus)博士は、自分のオンラインでのコミュニケーションを常に客観的に判断できるとは限らないと警告しています。これを踏まえ、お勧めしたいことがあります。最後に親や友達を訪ねたのはいつだったか、思い出してみましょう。それからもう数週間経っていたら、そろそろ会いに行く時期です。お菓子か何かを手土産に遊びに行き、「会いたかった」という気持ちを伝える。それだけです。

もう1つ考えたいのは、あなたにとってソーシャルメディアはどのくらい重要か?ということです。「いいね」が欲しくて仕方ありませんか?新しいお知らせが来ていないか確かめるために、1日に何度もFacebookを見に行きますか?そうかもしれないと思ったら、次のテストを受けて、自分が「いいね中毒」かどうかをチェックしましょう。

当社の調査では、回答者の58%が、公開されたくない写真を友達が投稿したら不愉快だし腹が立つと答えています。ここで3つめのアドバイスです。オンラインに何かを投稿する前に、よく考えましょう。その投稿があなたの友達を傷つけるかもしれませんし、家に強盗を呼び寄せる原因になるかもしれませんから(英語記事)。