ネットいじめから子どもを守る

2015年6月9日

デジタルテクノロジーを使ったネットいじめは深刻な問題になっています。12歳から17歳の子供の4人に1人は何らかの形でネットいじめを経験しています。

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ネットいじめの影響は深刻になりかねません。子供は内に引きこもり、隠しごとをするようになります。学校の成績が下がる、急に乱暴になる、落ち込む、自分自身を傷つける、といった影響が見られることさえあります。しかし、子供がこのような困難にぶつかっていたとしても、親としてできることはたくさんあります。適切なタイミングで手を差し伸べ、問題について話し合いを始めましょう。

私たちは多くの保護者にネットいじめとは何か、その最初の兆候を見極める方法、問題の取り組み方を理解していただきたいと思っています。インターネットはネットワークの一種ですが、コンピューターテクノロジーだけですべての脅威に対処できるわけではありません。

中には簡単に阻止したり、禁止したりできないものもあります。ネットいじめもその1つです。しかし、子供たちをこのような脅威から100%守れないからと言って、助けられないわけではありません。Kaspersky Labは世界中の児童心理学者と共同で、ネットいじめの被害者をサポートする方法についてガイドラインをまとめました。

ネットいじめ反対運動を展開する教育プロジェクトWebiket.comの共同創立者、リサ・ライト(Lisa Wright)氏は、ネットいじめの対応策について次のようにコメントしています。「ネットいじめに対処するには、まず早い段階で子供と信頼関係を築き、本音で会話することです。ネットいじめの問題と子供の心理状態の両方に対応するには、状況を把握し、戦略を練るという長期的なアプローチが必要です」

以下のガイドラインを参考にしてください。

  1. そばにいてあげましょう。先入観を持たず、良し悪しの判断をせず、ただ温かく受け止めてください。この段階では、何が起きても、または子供が何をしたとしても、保護者がそばにいて支えてくれることを子供に伝える必要があります。
  2. 問題を軽く見てはなりません。今まさに、子供の人生で最も重大な問題が起きています。子供は精神的に脆くなっていて冷静に考えるのは無理な状態でしょうから、保護者が状況の深刻さを理解していること、辛いと感じるのはもっともだということを子供に伝えましょう。
  3. まだ理性的な議論をする段階ではありません。ネットいじめを招いた原因が子供にあるかもしれないとほのめかしてはなりません。たとえ、それが本当のことであっても。子供は心を閉ざし、保護者に理解してもらえないと思ってしまいます。
  4. 必要なのは心からの共感です。大切なのは、保護者が子供の気持ちを理解していることを子供にわかってもらうことです。自分も同じような難しい状況に(インターネット上ではなく、直接の人間関係で)陥ったことがあり、それが辛かったということを話しましょう。自分の方が辛かったとか、自分は自力でなんとか乗り越えたとか示唆してはなりません。そのときに必要だったのは、そばにいて、話を聞いて理解してくれる人だったと伝えます。
  5. 子供の信頼を得て初めて(時間のかかることですから、急いではなりません)、その問題について話を始めることができます。子供が言おうとしていることを先回りしないように。話の進行は子供に任せて、子供自身の言葉で語らせてください。自分で自分の重荷を下ろすことが大切なのです。

サイバー心理学で修士号を持つキャロン・マレン(Caron Mullen)氏は、このガイドラインを次のようにまとめています。「ネットいじめは、多方面からの取り組みを必要とする複雑な問題です。どうやって子供の感情を支えるのかが、とても重要です。短期的には、問題を悪化させるような行動は控え、子供が最悪の時期をポジティブな方法で切り抜けるための現実的な対策を取ります。長期的な目的は、困難な状況から回復する力を育み、精神的な痛手を受けずに難しい社会経験に対処できるようにすることです。しかし、親としてまず最も重要なのは、子供の信頼を得ることです。そうすれば、重荷を分かち合い、親子そろって、状況に対処するための行動計画を立てられるようになります」

ネットいじめ撲滅運動の一環として、Kaspersky Labは新しいインタラクティブポータル、Words Can Saveを開設しました。このポータルには、ネットいじめに関する情報と、子供が示すネットいじめの兆候を判断するためのアドバイスが集められており、子供たちに寄り添い、適切な言葉で支えることがいかに重要かを理解するのに役立ちます。※英語のみの展開となっております、ご了承ください。