VPN:押さえておきたいこと

近ごろ、プライバシー保護やVPNに関して数多くの議論が交わされています。では、VPNとは一体どういうものでしょうか。

1. VPNとは?

Wikipedia英語版の定義を引用してみましょう。「バーチャルプライベートネットワーク(VPN)とは、インターネットなどの公衆ネットワーク上にプライベートネットワークを仮想的に拡張したものである」(Kaspersky Lab翻訳)。なるほど、簡潔です。しかし、VPNについて一番押さえておきたいのは、この技術がデータの秘匿性を守ってくれるということです。VPNはデバイスとインターネットサーバーとの間に安全な接続を確立し、ここを通って送受信されるデータの盗聴や改竄は不可能です。インターネットサービスプロバイダーでさえ、データを見ることはできません。

つまり、まさに下の図に描かれているような働きをするのがVPNです。公衆ネットワークに存在する危険に遭遇しないで済むように、安全な経路を築くのです。

技術的な内容をもう少し詳しく知りたい方は、VPN技術について詳しく解説したこちらの記事をご覧ください。

2. なぜVPNが必要なのか?

VPNを使う理由はいくつかあります。

  • 安全確保のため。VPNはフィッシング、中間者攻撃などの攻撃から利用者を保護します。
  • プライバシー保護のため。VPN接続は、通信の覗き見やデータ盗難を阻止します。
  • 利用者の仮想位置情報を変更するため。VPNを使用していると、接続先のWebサイトはVPNサーバーのIPアドレスと位置情報を認識しますが、利用者のIPアドレスと位置情報は認識できません。なお、ほとんどのVPNサービスは仮想位置情報を複数のオプションから選択できるようになっていて、すぐに切り替えることができます。
  • 地域の規制を回避するため。たとえば、中国でFacebookやWikipediaを使用するには、VPNを経由するしかありません。これらのサービスの利用は中国で禁止されているからです。

3. どこのVPNを利用すればよいのか?

世界中に相当な数のVPNプロバイダーとサービスがあります。それぞれの長所と短所は、こちらのサイト(英語サイト)で詳しく確認できます(かなりの情報量です!)。カスペルスキー セキュリティにも、「セキュアコネクション」というVPN機能が組み込まれています。興味のある方はお試しください

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