2015年7月3日

「デジタル健忘症」の世界を生き抜くには

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ネット接続機能を持つデバイスがあれば、私たちは「インターネット」という無尽蔵の情報源にアクセスできます。こうしたデバイスは、予備のデータ保管場所として無頓着に使われてもいます。基本的に、スマートフォン利用者の圧倒的多数は「無頓着」と言われても仕方がないのでは…少なくとも、携帯電話をまったく使っていなかった昔の人たちと比べれば。

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指をスワイプするだけで簡単に情報が手に入るとあっては、デジタルデバイスへの依存度が高くなるのも無理はありません。何でもネットワーク接続されるこの世の中、私たちが覚えなければならないものは大変な数に上ります。電話番号、メールアドレス、予定やイベント、アカウント名、パスワード、暗証番号、などなど!こういった情報を全部覚えようと思っても無理な話ですが、ネット接続可能なデバイスがあれば、必要に応じていつでも情報にアクセスできます。

Kaspersky Labは世界的な調査を実施し、人間が情報を記憶から引き出して利用する方法にデジタルデバイスとインターネットがどんな影響を与えているのか、そして情報を(保護している場合は)どうやって保護しているのかを調べました。

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多くの研究者が言うには、人間は外部に(たとえばスマートフォンに)情報を保管すると、その情報を頭から消去しようとします。科学者によると、忘れることは少しも悪いことではないのだとか。人間の脳では、アクセスできる情報量に限度があるからです。

古い記憶を思い出さずにいると、その記憶は徐々に薄れていき、やがて忘れられてしまいます。脳はあまり重要でないデータを消し、その時々でもっと大事な情報や記憶に書き換えることもあります。

今回の調査では、ヨーロッパの成人の半数以上が、子供や会社の電話番号を思い出せず、自分の携帯電話で調べなければなりませんでした。配偶者の番号を思い出せなかった人は、約3分の1でした。

米国人の91%は、何かを記憶する手段や自分の脳の延長としてインターネットとデバイスを使っていると回答しました。同様に、ヨーロッパ人の79.5%が、インターネットを万能の参考資料として使っています。

昔なら、情報は自分の頭で覚えておくか、心当たりの場所を探す必要がありましたが、今では数クリックした先に保管されています。と同時に、情報は「あれば便利」どころか、「なくてはならない」ものになりました。ヨーロッパ人の回答者の61%は、疑問が生じた場合はすぐに答えが必要で、図書館に行ったり本で調べたりする時間などない、と言っています。

どこへ行くにもスマートフォンを持ち歩く人が多くなりました。スマートフォンは今や、人間の脳の一部のようなものです。そして脳と同じように、スマートフォンにも保護が必要です。バイクに乗る人はたいていヘルメットを着用しますが、スマートフォンをITセキュリティ製品できちんと保護している人はほとんどいません。

Kaspersky Labの調査から、米国人はセキュリティ製品を簡単に手に入れられるのに、このかけがえのないデバイスを保護できていないことがわかりました。実際、自分のデバイスを一切保護していないと回答した米国人は28%、スマートフォンにセキュリティ製品を追加でインストールしているのはわずか3人に1人(30.5%)、タブレットにセキュリティ製品を使っている人は5人に1人(20.5%)でした。

当社が実施した以前の調査では、男性より女性の方が全般的にセキュリティが甘いことも明らかになっています。今でもセキュリティは重要な問題として受け止められていないのでしょうか?

全世界の回答者のうち、米国人の51%以上とヨーロッパ人の40%以上(特に女性と若年層)が、デジタルデバイス(特にスマートフォン)に保管されたデータを失くしたり盗られたりしたらとても困る、と答えています。同じように、両地域の女性の25%以上と、全世界の若年層の34%以上が、デバイスを紛失したらパニックに陥ると回答しました。理由は、写真、メール、連絡先情報をデバイスにしか保管していないためです。

マルウェア、ウイルス、リアルタイムのインターネットの脅威からデバイスを保護する上で、最新のセキュリティ製品は欠かせません。セキュリティ製品を使っていれば、スマートフォンの盗難や紛失に遭っても、離れた場所からデバイスをブロックし、個人情報を保護できます。大事なデバイスを失くすのは気分がいいものではありませんが、自分のデータが悪い人の手に渡ってしまうのは最悪です。

皆さんも「デジタル健忘症」チェックテストをお試しください。今でも大切な情報を自分の頭に記憶していますか?それとも、スマートフォンが唯一無二の保管場所になってしまったでしょうか?