サイバー犯罪との戦いにおける国際協力の成功例

2013年8月2日

サイバー犯罪者に国境はありません。もっと正確に言うと、国境を巧みに利用しているのです。ある国で盗みを働き、別の国で現金化して、それを使うのはさらに別の国、といった具合です。しかし、警察機関とセキュリティ業界の企業の国際的な協力が、こうした「グローバルな」ハッカーとの戦いにおいて大きな成果を上げています。ここではその例を少しだけ紹介します。

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闇のドラッグストアに強制捜査

「Pangea 6」というインターポールの作戦は、国際協力が奏功したケースの典型的な例となるかもしれません。警察が同時に100か国で強制捜査を行い、58人を逮捕し、9,000のWebサイトが閉鎖されました。また、危険物の可能性がある薬物が980万パック押収されています。Webの違法な薬局で処方箋もなく販売されていたものです。作戦は1週間に及び、Webサービス、支払いシステム、販売店など、サイバー犯罪者によるドラッグストアビジネスのすべてのチェーンが標的となりました。闇のドラッグストアによって極めて多くの被害が発生しています。売られていた薬が偽物という場合や、危険な薬、効果のない薬が販売されることも多くあります。また、こうしたサイトは、麻薬密売、スパム送信、詐欺広告に関与することも珍しくありません。さらに、ボットネット「サービス」の主な得意先の1つであり、このようにして別のタイプのサイバー犯罪に資金が供給されているのです。

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累積金額

1億6,000万枚以上のクレジットカード番号を盗んだとされるロシアとウクライナのハッカー5人がニュージャージー州で起訴されました。このギャングたちには、NASDAQ、Visa、セブンイレブン、JetBlue Airwaysといった企業のコンピューターネットワークに侵入してスニファーをインストールし、クレジットカードやデビットカードの番号などの支払い情報を盗んだ容疑がかかっています。ハッカーらは盗んだカードを自分たちで使うことはなく、他の犯罪者に1枚あたり10~50ドルで売っていました。このハッカーらは2005年から累計で3億ドルを稼いだと見積もられています。2人のハッカーがオランダで逮捕されましたが、他の3人は今も逃亡中で、ロシアに潜伏中とみられます。米国では懲役30年の判決が下される可能性があります。

米国史上最大と言われるハッキングおよびデータ漏えい計画の容疑で、5人のハッカーが起訴されました。

懲役5年の「銀行家」

キエフの裁判所が、また別のウクライナ人ハッカーに判決を言い渡しました。オンラインバンキングへの大規模なハッキングに関与したために、彼らは刑務所で5年間を過ごすことになります。彼らは金融機関を狙うトロイの木馬Carberpを使用して、標的と各オンラインバンキングサービスの通信を傍受し、銀行口座やロシアとウクライナの市民から直接お金を盗んでいました。ロシア語とウクライナ語が似ていることや、両国の国境を通過するためのルールが緩いことから、多くのロシア人ハッカーがウクライナに隠れようとします(その逆も同様です)。そのため、ロシアとウクライナの警察当局はサイバー犯罪撲滅に向けて協力を強化しています。

 

搭乗 入所手続き

欧州サイバー犯罪センターが実行した大規模な作戦が、大きな成果をあげました。43人のサイバー犯罪者が欧州16か国の38の空港で逮捕されたのです。その作戦の本質はとてもシンプルで、偽のクレジットカードや盗まれたカードでチケットを買った乗客を捕まえて取り調べるというものでした。その結果、長い間指名手配になっていたサイバー犯罪者を数名発見したほか、なりすまし、麻薬密売、文書偽造、金融機関ネットワークへの侵入といった犯罪の容疑者も逮捕できました。