2017年10月11日

バックアップの正しい方法とは

ヒント 製品

バックアップの重要性については、Kaspersky Dailyでも折に触れお伝えしてきました。しかし、面倒くささが先に立ってバックアップの習慣付けができないというのは、経験上わからなくもありません。つい先送りしてしまうのは、何をバックアップしなければならないのか、バックアップ先をどこにするのか、など考えることが多いからではないでしょうか。

今回の記事では、押さえておきたいバックアップのポイントを、いつ、どこに、何を、の順番で解説します。

いつ?

まずは、「どのくらいの頻度でデータをバックアップするべきか」です。答えは「できる限り頻繁に」。それも、定期的に実施することが大切です。したがって、一番良いのは、定期的で頻繁なバックアップのスケジュールを立てることです。

ただ、データの価値はデータによって違いますし、全部のファイルが同じ頻度で更新されるわけでもありません。たとえば、日々何らかの作業が発生するような大規模プロジェクトでは、万が一何かが起きた場合に丸々1週間分の作業が台無しになるようなことにならないように、プロジェクト関連のファイルを毎日バックアップした方が良いでしょう。一方で、休暇で旅行したときの写真が入ったフォルダーは、写真が追加されるとしても数ヶ月に1回くらいのものでしょうから、バックアップの頻度もそのくらいで十分だと考えられます。

どこに?

バックアップ先を決める上での大原則は、「データの置かれたメインのシステムとは別の場所に保存すること」です。暗号化型ランサムウェアが影響を受けないようにするには、こうしておくしかありません。バックアップ用デバイスとして考えられるのは、USBメモリ(または外付けハードディスク)、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、クラウドストレージです。この中から自分にとって最適なものを選びましょう。

USBメモリは小型で持ち運びに便利ですが、頻繁に上書きするとメモリが劣化する可能性があります。バックアップ用ストレージの場合、信頼性は大きな課題です。また、小型のメモリは補助的なツールとしては便利ですが、破損したり紛失したりしやすいため、定期的なバックアップや永久保存には向いていません。

外付けハードディスクのメリットは、容量の大きさと、ギガバイトあたりの価格が比較的抑えられる点にあります。ただし、持ち運びには不向きです。また、USBメモリの場合も同じですが、バックアップの際にはその都度、物理的に接続しなければなりません。また、ハードディスクはあまり頑丈にできておらず衝撃に強くないため、扱いには気を付ける必要があります。

NASとは基本的に、LANからアクセス可能なハードディスク付きの小型コンピューターです。自動バックアップを設定できるので、手作業でバックアップしなくて済むのが便利です。一番の課題は価格です。NASはコンピューターなので、価格もコンピューター並みです。また、ネットワークドライブとして直接アクセスされることがないように、設定しておく必要があります。ネットワークドライブとして直接アクセスできるような状態だと、LAN内のコンピューター1台が暗号化型ランサムウェアに感染した場合、ネットワーク共有されているデバイス内のデータも暗号化されてしまう可能性があるためです。

クラウドストレージは、持ち運びの必要性がない点と、世界中どこからでもデバイスを問わずアクセスできる点で、一番の選択肢です。ただ、覚えておいていただきたいのは、クラウドは基本的に誰かのコンピューターなのだということです。クラウドへのバックアップを選ぶのであれば、信頼できるサービスをデータの預け先とするのが重要です。また、バックアップデータが自分から物理的に離れた場所に置かれることになるため、誰かがアクセスしようとする可能性もあります。クラウドストレージへのバックアップを選ぶ際には、預け先のストレージサービスで暗号化が実装されているかどうか、コンピューターとサービスと間のデータ転送に使われる接続が安全かどうかに注目してください。

何を?

使っているデバイスのデータは、すべてバックアップすべきです。デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、スマートフォン、タブレット、すべてです。可能であればポータブルゲーム機もバックアップしましょう。スマートフォンのバックアップは、コンピューターのバックアップと同じくらい重要です。スマートフォンで写真を撮るのはよくあることですが、撮った写真すべてがコンピューターやInstagramに保存されるわけではありません。

幸いなことに、モバイルOSには、スマートフォンのコンテンツ、データ、設定をバックアップするオプションが用意されています。iOSデバイスであればiCloudにバックアップできますし、コンピューターに接続すればローカルのiTunesフォルダーに保存されます。iCloudは5GBまで無料で使用でき、それ以上は有料です。Androidの場合、一部のデータをGoogleのサーバーにバックアップできます。設定画面で[私のデータをバックアップ]が有効になっていることを確認してください。残りのデータのバックアップには、サードパーティのソフトウェアが必要です。

少なくとも、システムやアプリケーションの設定はバックアップするようにしてください。スマートフォンはさまざまな方法で紛失したり、盗まれたり、破損したりします。きちんとバックアップしていれば、重要なデータを失わずに済むだけでなく、新しいスマートフォンの設定に何時間も取られる代わりに数分で済ますことができます。

 

定期的に手動でバックアップするにしても、システム任せにするにしても、とにかくバックアップを実施することが重要です。データ紛失の悪夢や、データやシステムのリカバリに費やす労力のことを考えれば、少々の時間をかけてデータ保護の対策を講じるのには大いに価値があります。