FacebookがGoogle検索に対応

Facebookが、サイト内情報へのアクセスをGoogleに認めました。確かに便利になりそうではありますが、プライバシー設定を見直した方がいいでしょう。

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これまでKaspersky Dailyでは、FacebookGoogleのプライバシー設定の見直しについて取り上げてきました。ただ、「そうした方がいいだろうけど、今は忙しいから明日にしよう」という方が多いのではないでしょうか。

これを読んでいるあなたもそうだとしたら、考えを改めた方がいいかもしれません。なぜかというと…

それは、GoogleとFacebookの提携により、FacebookのモバイルアプリのデータをGoogleがクロールしてインデックス化できるようになったからです。

このニュースは、この巨大IT企業2社の間に何らかの協力関係があることを示唆しています。同時に、検索対象が(PC上で検索する場合と同じく)一般公開されている情報に限られているとはいえ、やはりプライバシーについては警戒を怠らないほうがよいことを窺わせます。

実際、ウォールストリートジャーナルのブログには次のように記されています(英語記事)。「Facebookがアプリ内にGoogleの技術が入ることに合意したというのは、Facebookがこの提携から何らかの利益を得られると判断したことを示唆している。表示されたGoogle検索結果を辿ってきた利用者がFacebookアプリ内に留まってくれることも、そうした利益の1つだろう」

なんと、ビッグデータを扱う両社が、人々がFacebookやGoogleのサイトでシェアしたデータをインデックス化することに価値を見出しているというのです。両社が指摘するように、エンドユーザーにとって関連性の高い広告や検索が実現するというメリットがあると同時に、両社が広告主企業とともに利益を得るという意味でもあります。

https://twitter.com/Top_Tech_Stocks/status/666377210731864064

今回Facebookがアプリ内の情報へのアクセスをGoogleに認めたことで、開発者たちが世界最大の検索エンジンとの「情報共有」にもっと積極的になっていくのではないか、と疑わずにはいられません。それがどんなアプリであれ、GoogleやFacebook、あるいは広告パートナーにとって何らかの価値があることは確かです。

先日Kaspersky Labグローバル調査分析チーム(GReAT)のドミトリー・ベストゥージェフ(Dmitry Bestuzhev)が、当社のSecurelistに『Wake up! You’ve been p0wned!』(目を覚ませ、君はもうやられている)と題する記事(英語)を投稿しました。一読をお勧めしますが、簡単に言うと、普段は有料だけれど、無料になった時期があるiOSアプリ(がどのようにプライバシーを侵しうるか)についての記事です。

この目覚ましアプリは、利用者の睡眠サイクルをモニターし、そこから得たデータを基に、利用者の眠りが浅くなったときを見計らって目覚まし機能を起動するという、なかなか画期的なアプリです。ただ、そのデータが犯罪者の手に渡ったら何が起きるでしょうか。そのようなことがなければいいのですが。

とはいえ、そのようなことを考えていると、よく言われる「商品をタダで手に入れたなら、自分自身が商品なのだ」という言葉を思い浮かべずにはいられません。

結局のところ、私たちは皆、無料のものが好きですし、アプリやサービスに登録するときに利用規約を読まないことが多いものです。人間である以上、いつでも完璧ではいられません。しかし、Googleがアプリのデータに対するアクセスをもっと深めた場合の影響を考えると、常にプライバシーを念頭に置くように心掛けるべきではないでしょうか。

個人情報を守る手立ての1つとして、カスペルスキー インターネット セキュリティカスペルスキー マルチプラットフォーム セキュリティのWindows対応プログラム)をご紹介したいと思います。Webトラッキング防止の機能がありますし、データを共有する相手を選ぶこともできます。もちろん、法律用語だらけのアプリの利用規約をしっかり読む、というのも一案です。

ヒント

Windows Downdate攻撃から身を守る方法

Windows Downdateは、最新バージョンのOSを古いバージョンにロールバックさせ、脆弱性が残る状態を復活させ、攻撃者がシステムを容易に侵害できるような状態にする攻撃です。この攻撃のリスクを低減するにはどうしたらよいでしょうか?